年金+αの収入と、“社会との接点”
総務省『家計調査(2024年)』によると、高齢夫婦無職世帯の月平均支出は約25.6万円に対し、年金などの可処分所得は約22.2万円。月3万円以上の赤字が続く家庭も珍しくありません。
西田さんは「自分は恵まれている方」だと語りながらも、「年金だけで余裕のある生活ができるわけじゃない。週4回でも働けば、月6〜7万円の収入になる。旅行や孫へのプレゼントも我慢せずに済む」と、働く意義を語ります。
また、スーパーでは年齢も経歴も関係なく、皆が「下の名前」で呼び合う文化。そこで得た“第2の職場仲間”との関係が、いまや人生の支えになっているといいます。
「若いころは、“上に行くこと”だけが正解だと思っていた。でも、いま思うのは、“誰かの役に立っている”と実感できる仕事が、一番幸せだってことです」
西田さんはそう語り、笑顔を見せました。社会とつながっている実感がある限り、人はいつまでも“現役”でいられるのかもしれません。
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