「夫に物足りなさを感じ…」パート先で不倫
関東地方に住む48歳の女性・中野麻里さん(仮名)は、3年前に夫と離婚しました。
元夫の恭一さん(仮名)は、上場企業に勤める年収1,200万円の会社員。性格は穏やかで、家事や育児にも積極的に関わっていたといいます。
「いわゆる“いい夫”だったと思います。でも、刺激がなかった。10年目くらいから、どこか物足りなさを感じるようになっていました」
そんな時、麻里さんが週3日勤務していた地元スーパーの品出しパートで知り合ったのが、5歳年下の男性・Aさんでした。既婚者であることは承知の上で、ふたりは1年近く不倫関係を続けていたといいます。
ある日、Aさんの奥さんがふたりのLINEのやりとりを見つけたことで不倫が発覚。夫・恭一さんにも知られることになり、その場で「出ていけ」と言われました。
「そのとき初めて、ことの重大さを感じたというか……。それまでは、“どうせバレない”ってどこかで思っていたんです」
離婚協議は弁護士を介して行われ、結果として麻里さんは「慰謝料1円」で離婚が成立しました。これは、恭一さん側が「関係を完全に断ちたい。お金は要らない」というスタンスを貫いたためですが、同時に、「それ以外の財産分与は一切しない」という厳しい条件がついていたのです。
「マンションは名義が夫だったし、車もローンは完済済みで夫の所有。私は何も主張できなかった。預金口座も共同名義ではなく……」
麻里さんが当時使っていたスマホの通信費やクレジットカードの名義も夫であったため、離婚後すぐに使えなくなり、生活の立て直しにも時間がかかりました。
現在は月収約12万円の派遣社員として働き、築40年のアパートで一人暮らしをしています。Aさんとはその後すぐに関係が切れ、「何もかも失った」と話します。
