実家に眠る“お宝”と、親の記憶
なお、相続において注意が必要なのは、高額な骨董品や美術品も「相続財産」として評価対象になることです。遺品整理や売却時には、専門家に相談し、必要に応じて相続税の申告や手続きが必要になる場合もあります。
国税庁によれば、美術品や骨董品は時価評価されるため、一定の価値がある場合は課税対象になる可能性があります(相続税法基本通達)。
「価値があるかどうかなんて、正直わからないものも多いけれど、親が何十年も手放さなかった物には、何かしらの理由があるのかもしれませんね」
そう語る大地さんは、今回の経験を通して、「ただの遺品整理」が「親との会話の続き」に感じられたといいます。
残されたモノをどうするか――それは単なる“断捨離”ではなく、家族の記憶を整理するプロセスなのかもしれません。
高齢化とともに増える実家の片づけや空き家の問題。その中には、親世代の趣味や生き様が詰まった“思い出の品”が数多くあります。価値を判断するのは難しいことですが、「ちょっと気になった」直感を、大切にしてもいいのかもしれません。
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