夫婦で迎える“新しい生活”の再設計
現在、和夫さんは週2日ほど、近隣の学習塾で軽作業のアルバイトをしているそうです。久美さんも趣味の手芸サークルに通うなど、互いに“自分の時間”と“家の時間”を持ち寄りながら、生活の再構築が始まっています。
定年退職を迎えると、これまで仕事中心だった生活が一変し、自宅で過ごす時間が長くなります。その変化によって、家事の分担や食事の準備、1日の過ごし方など、夫婦のあいだで新たなルールや役割を話し合う必要が出てくるのです。退職は“自由な時間が増える”と同時に、“家庭の中での立場や関わり方が問われる”転機でもあります。
「最初からうまくいくなんて思っていませんでした。でも、何も言わなければ私はずっと不満を抱えたままだったと思います。小さなひと言が、夫婦の新しい関係の“スタート”になった気がしますね」
“自由な老後”の裏に潜む「家庭内の再調整」。そこには、“リタイアした夫”と“長年支えてきた妻”の新しいかたちが、少しずつ築かれていくのかもしれません。
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