「田舎暮らし」には“支え”が必要
実際、高齢者の“孤立”は都市部より地方で深刻化しやすいと言われています。厚生労働省の「地域包括ケアシステム」では、高齢者が住み慣れた地域で最期まで暮らせるよう支援する方針を掲げていますが、個人レベルでのサポートや「見守りの仕組み」が不足している地域も少なくありません。
「老後の地方移住」自体が悪いわけではありません。しかし、生活の変化に伴う“孤立”や“夫婦関係の再構築”には、外部の支えやコミュニティ参加が欠かせません。
「母は、もう少し近くに住んでいたら何か違ったかもね、と言っていました。父の介護が必要になる前に、2人の暮らしを見直してほしいと思っています」
家の広さでも、収入でもなく、人との関わりが老後を支えます。由紀さんの言葉には、現代の高齢社会が抱える“見えにくい孤独”がにじんでいました。
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