「あのときのお金、少しでも残しておけば」後悔と今後の選択
斉藤さんは、「決して後悔はしていない」と前置きしつつも、こう漏らします。
「旅の途中で知り合った夫婦は、3回目の世界一周だと言っていました。でもよくよく話を聞くと、不動産収入があるとか、うちとは土台が違うんですよね。自分たちは“贅沢した”というより、“一発使い切り”だったんです」
現在は生活費の一部を補うために、春江さんが近所の高齢者施設で週3日のパート勤務を始めました。
「一度きりの人生だからって、自分にご褒美をあげるのは悪くない。でも、年金生活は“収入が増えない”からこそ、使う順番をもっと考えればよかったと思います」
老後の家計は、「公的年金」「私的年金・退職金」「貯蓄・資産運用」の3つで支えるのが基本です。特に貯金を大きく取り崩す場合には、下記のような支出見通しの確認が重要とされています。
●医療・介護費用の見積もり
●物価上昇率(2024年度は前年比+2.7%)
●税金・社会保険料の負担(住民税・国保・介護保険料等)
人生の後半戦、後悔のない時間を過ごすためには、夢の実現と備えのバランスがますます問われています。
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