平均売上38.4億円、最大で260億円規模
一般社団法人 会計事務所連携協議会(本郷孔洋理事長)が公表した「大規模会計事務所の実態調査レポート2025」によれば、その変化は数値としても明確だ。
調査によると、回答した大規模会計事務所の単体平均売上高は38.4億円、グループ全体では76億円に達している。最大では260億円にのぼり、東証スタンダード上場企業の中位規模に匹敵する水準であるという。
平均売上:38.4億円(単体)/76億円(グループ)
中央値:16億円(単体)/50億円(グループ)
グループ全体の売上高の回答があった11社について、会計事務所単体の売上との比較を行ったところ、平均して111.0%増となっており、会計事務所単体の売上に対し、グループ全体では2.1倍の売上高を達成していた。なかには、グループ全体の売上高が会計事務所単体の6倍以上となる事例もあり、「会計事務所が税務以外の分野にサービスを広げ、収益源を多角化している実態がうかがえる」(会計連)という。大規模会計事務所は複数事業を展開する“上場企業級の組織”へ成長しているようだ。
顧客数の拡大…複数士業連携が追い風に
各会計事務所のクライアント数を調査した結果(16社から回答)、平均値は5,204件、中央値は2,470件だった。クライアント数が1万を超えているという回答が2社あり、平均値を引き上げている傾向が見られた。
さらに、社労士法人や司法書士法人などとグループ化することで、顧客数は単体比42%増となり、「単体と比べて1.4倍のクライアント数を獲得している」(会計連)とのことで、複数士業によるワンストップサービスが事業成長に寄与していることも明らかになった。
総合プロフェッショナルファーム化
大規模会計事務所が提供する主なサービスは以下の通りだ。
経営コンサルティング:88%
企業再生・M&A支援:82%
財務戦略アドバイザリー:76%
さらに、行政書士・司法書士業務、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)、IT・DXコンサル、人材サービス、スタートアップ支援など、多様なサービスを展開する事務所も多く存在する。これにより、会計事務所は単なる“税務処理の専門家”ではなく、経営全般を支える“総合プロフェッショナルファーム”として進化しているようだ。
無資格者も活躍可能
入社後のキャリアステップを調査したところ、標準的な成長イメージは以下の通り。
3ヵ月後:業務の基本を習得(仕訳・記帳など)
1年後:担当顧客を持ち、申告準備を単独で担当
3年後:経営相談やコンサル業務に関与し、主担当として活躍
税理士資格者中心という従来のイメージとは異なり、有資格者と無資格者の待遇差について59%が「資格による待遇差はない」と回答した(待遇差がある場合の代表的な内容は資格手当)。
また、全17社が「無資格者にも明確なキャリアパスがある」と回答しており、組織化が進む大規模会計事務所ほど、税理士資格を持たない職員も有資格者と同様に活躍し評価され、キャリアアップが可能であることがわかった。
AI・DX活用で付加価値は“伴走支援”へ
多くの事務所が以下の取り組みを進めている。
RPAや全社デジタル化による業務効率化
クラウド会計活用による全国採用・リモート勤務体制の構築
起業家支援や国際税務・IPOなど専門領域への注力
「AI・DXの進展により、定型業務を自動化することで時間を創出し、経営者の意思決定を支える伴走型パートナーとしての価値にシフトしている」(会計連)とし、テクノロジーは脅威ではなく、会計事務所が高付加価値サービスを提供するための機会となっているようだ。定型業務をAIに任せることで時間を創出し、経営者の意思決定を支える“伴走型パートナー”としての役割に価値が移行しているようだ。
会計事務所は、単なる“税務処理の代行業”から脱却し、経営支援の総合ファームとして成長を遂げつつある。今後もAI・DXの活用や士業連携を通じ、さらなる組織化とサービス多様化が進むことが予想される。
THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班
\2月7日(土)-8日(日)限定配信/
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