(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の親に仕送りを続ける――生活費が逼迫しているという訴えを受け、支援を続けてきたものの、ふとしたきっかけで「実際の使い道」や「生活実態」に違和感を覚えるケースもあります。厚生労働省『2024年 国民生活基礎調査』によれば、単身高齢者世帯のうち実に58.7%が「生活が苦しい」と回答しており、子世代にとっても親の経済的不安は他人事ではありません。ただし、その実情を把握するのは難しく、支援のあり方に悩む子ども世代も少なくありません。今回は、都内で働く57歳の女性・松下里美さん(仮名)が体験した“仕送り”をめぐる出来事を紹介します。

「生活が苦しい」と連絡――毎月の仕送りは当たり前に

松下さんの母・久子さん(仮名/78歳)は、夫に先立たれた後、地方の実家で一人暮らしをしていました。収入は年金月11万円程度のみ。久子さんからは、たびたび「生活が苦しい」「電気代も食費もかさんでいる」と連絡が入り、松下さんは10年以上にわたり、毎月5万円を仕送りしてきました。

 

「正直、私も老後資金を考えなければいけない年齢ですが、母の年金額では無理だろうと思って…少しずつでも支援してあげたい気持ちでした」

 

その一方で、母から届く感謝の言葉は少なく、「むしろ当然」というような態度に違和感を覚えることもあったといいます。

 

そんなある日、松下さんは仕事の合間を縫って久々に実家へ帰省。冷蔵庫を開けたとき、ふと目にした宅配の伝票に目が留まりました。

 

「お取り寄せグルメ? 冷凍ロブスター? そんなもの頼む余裕あるの…?」

 

驚いてリビングを見回すと、地方の一人暮らしには不釣り合いな量の贅沢品――ブランド牛のカタログギフトや高級和菓子セット、海外サプリメントの空箱などが散見されました。なかには“ペット用栄養食品”の伝票もあり、松下さんは思わず母に問い詰めたといいます。

 

「お母さん、生活が苦しいって言ってたよね? これは一体…?」

 

母・久子さんは一瞬たじろぎながらも、こう言い放ちました。

 

「だって、お金があるうちに楽しみたいの。節約ばかりじゃ生きてる気がしないもの」

 

厚生労働省『2024年簡易生命表』によると、女性の平均寿命は87.13歳。確かに、78歳という年齢を考えれば、残された人生を楽しみたいという気持ちは理解できました。加えて、国民年金だけでは平均的な生活水準を保つのが難しいという現実もあります。

 

しかし、松下さんには“自分の老後”という課題が迫っています。

 

 \1月20日(火)ライブ配信/
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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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