ASEANで唯一G20加盟国「インドネシア」の大統領が、初めての外国訪問で、米国でも日本でもなく「中国」を選んだワケ

ASEANで唯一G20加盟国「インドネシア」の大統領が、初めての外国訪問で、米国でも日本でもなく「中国」を選んだワケ
(※写真はイメージです/PIXTA)

2010年代半ば、第一次トランプ政権下で米中関係は急速に悪化し、バイデン政権を経ても大きく改善することはなく、米中新冷戦に進む危惧が叫ばれるようになってきました。さらに第二次トランプ政権では、米国自身がこれまでの国際秩序をひっくり返そうとしているかのような動きを見せています。そこで今回は、これからの国際秩序をゼロベースで捉え直し、私たちがどのように振る舞うべきかを考えるため、三尾幸吉郎氏の著書『図解 中国が変えた世界ハンドブック──9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道』(白桃書房)より「インドネシア」を取り上げ、同国の対中・対米姿勢を手掛かりに、まずは政治・社会の特徴を解説していきます。

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人口約3億人…今後も「生産年齢層」は増加見込み

人口は2億7000万人余りと世界第4位の人口大国で、人口構成は富士山型とつりがね型の中間くらいなので、今後も生産年齢層は増加する見込みです。その大部分はマレー系の諸民族で、ジャワ族がその半分弱を占めていますが、スンダ、バタックなど約300とされる民族が存在する多民族国家でもあります。

 

出典:国連のデータを元に筆者作成
[図表7]インドネシアの人口ピラミッド(2020年) 出典:国連のデータを元に筆者作成

 

[インドネシア]

生産年齢人口比率:68%

15歳未満の若年層比率:26%

65歳以上の高齢層比率:6%

平均寿命:71.4歳

 

[世界]

生産年齢人口比率:65%

15歳未満の若年層比率:25%

65歳以上の高齢者比率:9%

平均寿命:72.3歳

締め切りを過ぎてもあせらない…楽観的な性格のインドネシア人

公用語はインドネシア語で、その起源はマレー語とされています。オセアニアに広く分布するオーストロネシア語族に属する言語で、台湾原住民の言語である台湾諸語やマレー・ポリネシア語派とは親戚関係にあります。なお、その他の民族が使う言語や方言も数多く存在しています。

 

宗教は13世紀にムスリム商人が伝えたとされるイスラム教の信者が9割近くを占めます。しかしイランやサウジアラビアと異なり、イスラム教の法制度であるシャリーアによる統治ではない世俗主義の国です。地域によってはヒンドゥー教徒やキリスト教徒の多い島々もあり、また民族宗教を信仰する人も少なくないようです。

 

ちなみにインドネシア人は楽観的でポジティブ、そして優しいとよく言われます。その反面、2015年のチャイナショック後、中国に加えてインドネシアにも工場を設けた企業経営者からは、締め切りを過ぎてもあせらないので驚くという声もよく耳にします。

 

 

三尾 幸吉郎

ニッセイ基礎研究所 客員研究員

世界経済アナリスト
 

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※本連載は、三尾幸吉郎氏の著書『図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道』(白桃書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道

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