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「親中」と「反中」が同率!…対中国観は“それほど悪くない”
インドネシアと中国との間には長い交流の歴史があり、世界で最も華僑が多い国なので、中国文化に対する親近感もあります。ただし、インドネシアはイスラム教徒が多く、共産主義のタブー視もあるので、インドネシア社会の対中国観はやや複雑です。
インドネシアの世論は親中と反中が拮抗しています。ピューリサーチセンターの調査結果を見ると(図表3)、中国のことを「好ましい」と回答した人が36%、「好ましくない」と回答した人が36%でした。
一方、日本外務省が2022年に実施したアンケート調査の結果を見ると(図表4)、「現在、最も重要」との回答でも「最も信頼できる」との回答でも、中国は日本と並ぶ高水準にありました。
したがってインドネシアの対中国観はやや複雑ですが、それほど悪くないというのが現状と考えています。
他方、前述の調査で米国に対して「好ましい」と回答した人は42%、「好ましくない」と回答した人は32%と、差し引きプラス10ポイントでした。世論はやや親米と言えるでしょう。ただし日本の世論ほど親米意識が高くない点には留意する必要があります。
中国人にとって、インドネシアは人気の観光地
中国との人的交流は、地理的に近いこともあって盛んです。インドネシアへ入国した人の内訳を見ると(図表5)、中国からの入国者はコロナ前(2017~19年)の平常時で14%(年平均210万人)と、マレーシアより少ないものの、シンガポールより多く、日本の約4倍でした。中国人旅行者にとってインドネシアが人気のある観光地だということも背景にあります。
一方、同時期に中国へ入国した人の内訳を見ると、インドネシアは年平均で約70万人と、日本の4分の1ほどにとどまります(図表6)。




