「住宅ローンの返済が厳しい…」一番最初にすべきこと
住宅ローンの返済中に、収入の減少や予期せぬ支出の増加により支払いが困難になるケースは決して珍しくありません。転職やリストラ、病気やケガによる収入減、金利上昇など、さまざまな要因で返済が苦しくなる可能性があります。
そのような状況に陥った場合、最も重要なのは早めに金融機関に相談することです。滞納する前に相談すれば、返済方法の変更にも応じてもらいやすくなります。金融機関は、返済期間の延長、一時的な元本据え置き(利息のみの支払い)、ボーナス払いの変更や廃止といった、柔軟な救済措置を提案してくれる可能性があります。
一方で、絶対にやってはいけないのは、カードローンや消費者金融から借り入れて住宅ローンの返済に充てることです。別の借り入れによる返済は多重債務の始まりとなり、状況をさらに悪化させます。
滞納したまま放置することも避けなければなりません。金融機関に相談しないまま滞納し続けると、信用情報に滞納履歴が記録され、新たな借り入れやクレジットカードの審査に影響します。さらに滞納が続くと、金融機関からローン残高の一括返済を求められます。一括返済に応じられなければ、最終的には競売にかけられ、家を失うことになるでしょう。
ほとんどの金融機関は、住宅ローン契約者が相談すれば、可能な限り解決策を見つけようと協力してくれるはずです。相談が早ければ早いほど、選択肢が広がり、家を失わずに済む可能性も高くなります。問題を先送りせず、早期の相談を心がけましょう。
松田聡子
ファイナンシャルプランナー(CFP®)

