「仕送りなしでは生きていけない」という絶望
「父さん、仕送り、もうできない。来月からは自分でなんとかしてくれ。育ててくれたのはありがたいと思っているけれど、これ以上関わりたくないんだ。電話もしてこないで」
子育てにお金がかかる中、月8万円、年間100万円近い仕送りはあまりに負担が大きいものでした。そのうえ、当然のように仕送りの増額を要求する声に、智也さんは耐えらえなくなったのでしょう。
「は? 親を捨てる気か。恩知らずが」
怒りに震えながら答えた中村さん。しかし、電話はプツリと切れました。
「育ててやったのに……」
つぶやいても、返事をくれる人はいません。目の前にあるのは生活ができないという現実と、どうすればいいのかわからない焦り、自分を気にしてくれる人がいなくなったという深い孤独です。
生活が立ち行かなくなる前に相談を
子どもからの仕送りを頼りにやりくりしている――そんなシニアは少なくありません。しかし、子どもにも生活があり、支援がいつまでも続くとは限りません。手を離され、生活が突然立ち行かなくなる可能性もあります。
こうした場面に対処するための相談先を下記にまとめました。
1.生活保護
資産・収入が乏しく条件に当てはまれば対象になります。高齢者は審査上、比較的利用しやすい側面も。役所の福祉課で相談できます。
2. 高齢者向け生活困窮支援
自治体によっては家計相談・食支援・生活支援サービスなどがあります。
3. 地域包括支援センター
高齢者の総合相談窓口です。生活費、介護保険サービス、居住相談など幅広く話せます。 まずはここに行くのが最善です。
4. 社協(社会福祉協議会)の貸付制
緊急的に生活費が必要な場合に一時的に利用できます。
5. 老後向け住まいの相談
高齢者住宅、サービス付き高齢者向け住宅、シェアハウスなど、 家賃を抑えた選択肢もあります。
このように、「子どもに助けてもらえない=終わり」ではなく、サポートの扉は開かれています。こうしたことを知識として持っておくことが大切です。
家族だけで解決しようとしなくていい
子どもを育てた年月を「貸し」にしてしまうと、愛情が重荷に変わります。また、シンプルですが「ありがとう」「助かっているよ」と伝えることが大切です。
中村さんのケースでも、失ったのはお金だけではありません。もし感謝の気持ちを伝えていたら、ここまで悲しい結末には至っていなかったかもしれません。
一方、子ども側の視点に立てば、仕送りの停止や減額も選択肢の1つ。自分自身の家庭と未来を守ることは立派な責任です。ただし、親子関係の断絶以外に道がないわけではありません。
「うちは支援しきれないけど、一緒に相談先を探そう」
先ほど紹介したような相談先を頼ること。そして、制度や支援を使って距離と役割を整理すること。それが、親子の新しい関係づくりの第一歩となります。
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