FOMCは2会合連続で0.25%の利下げを決定
米連邦準備制度理事会(FRB)は10月29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、2会合連続となる0.25%の利下げを決定しました。政策金利は3.75-4.00%へ引き下げられ、2022年12月以来の低水準となりました(図1)。

パウエル議長は今後の利下げに慎重姿勢示す
パウエル議長は会見において「12月会合での追加利下げは既定路線ではない」と述べ、今後の利下げについて慎重に判断する姿勢を示しました。10月1日以降の政府機関封鎖によって主要経済統計の公表が止まっていることも、当局者の慎重姿勢に繋がっている可能性があり、今後は政府封鎖の解決の行方に注目が集まりそうです。
もっとも、市場では2026年に向けてFRBの利下げ継続を予想する見方は引き続き健在です。10月29日時点の金利先物市場では、2026年末には政策金利が3%近辺まで引き下げられるとの見通しが織り込まれています。
史上最高値圏にある米国株上昇の背景
米国株式市場では、足元で主要株価指数のS&P500指数は史上最高値圏に上昇しています。
2025年初来の米国株の騰落率を要因分解してみると、堅調な利益予想の上方修正によって株高のトレンドが正当化されてきたことが分かります(図2)。加えて、足元ではFRBの利下げへの期待やトランプ関税をめぐる不透明感の後退などを背景に、投資家心理の改善が株価の上昇を後押しする傾向がみられます。

予防的利下げは米国株の追い風となりやすい
FRBが景気後退を回避しながら予防的利下げを行う市場環境は米国株の追い風になりやすいと考えられます。
実際、1990年代後半の予防的利下げ局面を振り返ってみても、米国株は総じて底堅い推移となりました(図4)。特に、過去の予防的利下げの局面では、金融、消費関連、ヘルスケアなどのセクターが株価上昇を主導する傾向がみられました(図5)。足元ではハイテク株を中心に米国株の割高感が高まりつつある中、今後はセクターや投資スタイルの分散の観点から、米国高配当株への投資が見直される可能性もありそうです(図3)。


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