前回は、発毛の「ヘアサイクル」を保つシャンプーの大事な役割について説明しました。今回は、健康な髪の毛が育つサイクルと毛根の仕組みについて見ていきます。

「細いなあ」と感じるようになったら、危険信号

健康な髪の毛なら、7~8年は生えていてくれます。これは、抜けたのをよく見ると、太くてしっかりしている毛です。

 

ところが、髪が薄くなっている男の場合は、1本1本の毛が細い。髪質が弱いので、たとえば半年とか3カ月とかで抜けていってしまいます。

 

抜けた髪の毛を見て、「細いなあ」と感じるようになったら、危険信号です。細い髪の毛ばかりになると、やはり薄く見えますし、それはすぐに抜けるヘタレな毛だということを意味しています。

 

ハゲ頭に、産毛のような毛が生えている人って、よくいますよね。生えていても見えないという、透明人間のような毛ですが、あれはそんなに長く育たないのです。

 

本来なら太く成長して4~6年もってくれるはずの髪が、なぜ細々としか伸びず、1年ももたずに脱落していくのか。

 

それは、実は髪の育つ場所である毛根自体が萎縮して、小さくなってしまっているからです。

毛髪の本当の意味での根っこである「毛球」

この毛根という言葉、私も意外と適当に使ってしまうのですが、厳密にいうと、「毛球」と呼ばれる部分が、みなさんが一般にイメージしている毛根に当たります。

 

毛根というのは、正しくは、髪の毛が頭皮に埋まって見えなくなっている部分全体で、そのいちばん根元は「毛球」というふくらみになっています。

 

これが、毛髪の本当の意味での根っこです。

 

ちなみに、毛根を包んでいる毛穴のことを「毛包」というので、これも毛根や毛球とよく混同されています。

 

髪の毛の根っこである毛球の先端には、「毛乳頭」という組織があって、毛髪のもとになる「毛母細胞」という細胞に包まれています。そして、毛乳頭が、毛母細胞の成長を促したり、止めたりして、ヘアサイクルをつくり出しているのです。

 

本連載は、2016年9月12日刊行の書籍『ハゲからの生還 なぜ、私はたった1年で「超フサフサ」になったのか?』(幻冬舎メディアコンサルティング)の本文から一部を抜粋したものです。

ハゲからの生還

ハゲからの生還

杉山 哲矢

幻冬舎メディアコンサルティング

「ハゲ」…それは男性にとって、非常にデリケートかつ切実な悩みでしょう。 本書では、かつてハゲに苦しめられ、様々な努力の末に「超フサフサ」を取り戻した著者が、自ら体を張って検証した「本当に効果のある薄毛治療」を…

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