放置された「休眠証券口座」が増えている?
証券会社によっては、長期間ログインがない口座について“定期的に確認の連絡を行っている”場合もあるものの、登録されたメールアドレスや電話番号が無効になっている場合は連絡が取れないケースも多いのが実情です。
「もっと早く確認しておけばよかった」――浩一さんはそう振り返ります。
父の証券口座の存在を家族はすっかり忘れていましたが、幸いにも相続時に税理士へ通帳一式を提出していたことで、申告自体は適正に行われていました。それでも、名義変更の手続きや残高確認には時間がかかり、「もし気づかず放置していたら、完全に“宙に浮いた資産”になっていたかもしれない」と話します。
近年では、親の資産管理や相続対策として「エンディングノート」や「資産の一覧表」を用意する人も増えています。証券口座やネットバンクなどのID・パスワードを記録し、家族にわかるように残しておくことは、今後さらに重要になっていくといえるでしょう。
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