子どもに差をつけないための資金計画の重要性
子どもの教育資金に悩む親は少なくありません。もちろん、早くから学資保険や貯金で準備していても、予想外の支出が発生し、最終的に不足してしまうことも考えられます。また、将司さんのように突然収入が下がる可能性もあります。
だからこそ、余裕をもった資金計画を立て、前もって準備しておくことが重要です。そして、何より大切なのは、子どもたちの間で差をつけないことです。
親としては「仕方がないことだから、わかってほしい」と思うこともあるでしょう。しかし、子どもにとっては「なぜ自分だけ?」という不信感が長く残ります。それが、将司さんのケースのように、介護の際に姉妹間のトラブルに発展することもあり得ます。
その後、将司さんは、「お前がそんなに気にしているとは思わなかった」と瞳さんに謝罪。瞳さんが返済した奨学金渡に相当する金額を渡すことにしました。
介護はできるだけ介護サービスを利用し、三姉妹も負担が偏らないように調整することに。将来の遺産についても遺言書で平等に分ける方針を示しました。こうした話し合いによって、瞳さんは姉妹間の不平等感を手放し、家族の亀裂も少しずつ修復されていきました。
この事例のように、子どもの教育や介護の負担は、親の準備不足や不平等感が原因で、家族の関係に大きな影響を及ぼすことがあります。
だからこそ、教育資金や老後資金を余裕をもって計画し、子どもたちの間で公平に扱うことが大切です。さらに、介護や相続についても早めに家族で話し合い、負担や権利のバランスを明確にしておくことが、家族関係の悪化を防ぐ鍵となります。
新井智美
トータルマネーコンサルタント
CFP®
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