ネットバンクの残高を見て絶句
友晴さんの目に飛び込んできたのは、残高が1ケタ万円の表示でした。
「…これが全部じゃないよね?」
震え声で友晴さんが問いかけると、さくらさんはシクシク泣き始めました。
「これで全部…」
泣きじゃくるさくらさんから聞いた話によると、毎日の買い物で、いつの間にかお金がなくなってしまう、というのです。クレジットカードを確認すると、美容院や化粧品といった、比較的高額でわかりやすいもののほか、数百円、数千円といった細かい買い物の記録がビッシリ並んでいます。
コンビニ・百貨店・タクシーアプリ・Amazon・コンビニ・スーパーマーケット…
友晴さんが「これはなに? これは…?」とひとつひとつ尋ねても、涙目で「なにに使ったか、わからない」といって首を振るばかりです。
そしておしまいには、
「覚えていないんだから、しょうがないじゃない!」
と、逆ギレしてしまいました。
「僕、あの会社で順調に出世して、給料も順調に増えてるんですよ。専業主婦が1人、そんなにお金を使うものでしょうか?」
「お金の使い方に細かく口をはさむと、信頼関係が損なわれるんじゃないかと…。だから、なかなか言い出せなかったんです。でも、それが失敗の原因でした」
友晴さんは、今後の話し合い次第では、離婚も視野に入っているだろうと語ります。
