年金月10万円の生活は成り立つのか
2025年度の老齢基礎年金の満額(月額)は69,308円。ここにわずかな厚生年金が上乗せされて10万円前後、というケースは珍しくありません。
しかし、単身高齢者の生活費は、
食費・光熱費:約7〜8万円
医療費・交通費・日用品:約3〜5万円
家賃(賃貸の場合):約3〜6万円
など、最低でも月13〜15万円が必要とされており、年金10万円では数万円不足するのが現実です。
この不足分を、
子どもが仕送りする
貯蓄を取り崩す
公的支援に頼る
といった手段で補うことになりますが、子世代もまた非正規雇用や教育費負担などに悩む“支えられない世代”に移行しつつあるのが現状です。
「親の生活も心配」「でも自分の生活もギリギリ」――このような状態が長く続くと、“親子共倒れ”になりかねません。
以下のような制度も、積極的に活用を検討すべきです:
高齢者向け家賃補助制度(自治体による)
高齢者福祉手当(非課税世帯対象)
医療費助成(自己負担上限制度)
地域包括支援センターでの相談・見守り支援
「相談だけでもしておけばよかった。“どうにもならなくなってから”では遅かったかもしれません」
と、美奈さんは振り返ります。
年金月10万円で暮らす高齢者は、もはや珍しくありません。その親を支えようとする子ども世代も、決して余裕があるとは限らない――そんな“二重の苦境”が、社会のあちこちに存在しています。
「助けない=冷たい」ではありません。支える側もまた、自分の生活を守ることが第一です。福祉制度の正しい知識と早めの相談が、罪悪感と無理を減らす第一歩になるかもしれません。
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