「人に頼るのは恥だと思っていました…」と年金月11万円・82歳母「一日二食」「エアコンなし」過酷な日常と深い後悔

「人に頼るのは恥だと思っていました…」と年金月11万円・82歳母「一日二食」「エアコンなし」過酷な日常と深い後悔

「私は一人で生きていく」と決めた高齢女性。しかし、結果的に娘に思わぬ負担をかけることになり、深く悔やむことに――。本記事では、頼らない老後がもたらす危険と、家族や地域の支援をどう活用すれば安心できるのか、事例とともに見ていきます。

「頼らない老後」に潜むリスク

警視庁の発表では、令和6年に自宅で死亡した65歳以上の一人暮らしの高齢者は、5万8,044人にのぼっています。

 

澄子さんのように「子どもに迷惑をかけたくない」と考える高齢者は多くいます。もちろん、頼らないと考えること自体が悪いのではありません。しかし、病気の発見が遅れたり、事故や孤立につながり、かえって大きな負担を家族に残してしまうリスクもあります。

 

「娘には娘の生活があるでしょう。支援を受けるのも申し訳なくて……。子どもや社会に迷惑をかけて生きるなんて、恥ずかしいことだと思っていたの」

 

そう語る澄子さん。地域包括支援センターや民生委員からの訪問を「私は大丈夫。もっと困っている人に」と断ってきました。しかし、それが最も危険な選択だったのです。

退院後の新しい暮らし

退院後、澄子さんと美香さんは話し合い、毎日の電話と月2回以上の訪問を欠かさないことを約束。また、地域包括支援センターを通じて、デイサービスや配食支援を利用するようになりました。

 

「娘からは同居も提案されましたが、私はこの町と家が好き。だから、あと少し自分だけで頑張ってみたい。でも無理だと思ったら、今度はちゃんと頼ろうと思います」

 

――「娘にとっては、頼られないことは悲しいこと」「公的支援を頼るのは恥ずかしいことではない」という事実が分かったいま、澄子さんは以前とは違う穏やかさを感じているといいます。

 

 

 

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