「相続放棄させた私に平然と頼るのは納得できない」
「夫の両親はとっくに年金生活ですが、きちんと老後の計画を立てています。もうしばらくしたら財産を整理して、施設に入る予定だといいます。私は詳しく知りませんが、相続についてもしっかりお考えのようです」
「舅も姑もとてもいい方で、なにかにつけて気遣い、援助してくださいます。それなのに私の家族は…」
まどかさんが母親にせがまれて援助したお金は50万円に届こうとしています。
「私の独身時代の貯金から出していますが、これ以上はムリです。広い2世帯住宅に分れて暮らしていないで、どちらかを人に貸すとかすればいいのに。いっそのこと売って買い替えればどうなのかと…」
母親の遺族年金額は13万円とのこと。総務省の家計調査(2024年)によると、65歳以上の単身無職世帯の平均収入額は12.1万円ですから、母親の年金収入は平均よりやや多いといえそうです。
妹のパート代はわかりませんが、おそらく就労時間から推察するに12万円程度だと思われます。また、厚生労働省の「令和3年度 全国ひとり親世帯等調査」によると、母子家庭における養育費の平均月額は、子ども1人の場合、月額4万468円。これらにさまざまな手当をつければ、生活する分には問題なさそうですが、とはいえ、このインフレ下です。自宅不動産の維持管理費、子どもの学費、万が一の蓄え…と考えると、厳しい部分が出てくるのかもしれません。
「もう少し、計画的に生きてほしいです。なにより、相続放棄させた私に平然と頼るのは納得できません。ましてや妹は子どもに責任があるでしょう。もっとよく考えてほしいです」
まどかさんは心を鬼にして、今後の要求をはねつける決意をしています。
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