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環境への配慮から病院の社会的責任を果たす
日本政府は2020年に 「2050年までにカーボンニュートラルを目指す」と宣言しました。 省エネへの取り組みは、ランニングコストの削減だけでなく、地球温暖化を抑制し、持続可能な社会を実現するために事業体が果たすべき社会的責任です。 病院設計においても、環境への配慮は欠かせません。
①周辺環境への配慮
病院は地域の自然や生活に悪影響を与えない設計が必要です。 地域の生態系保護、ヒートアイランド現象の抑制、雨水流出や大気汚染を防止するためには、透水性舗装の採用や敷地内の緑化などが有効です。 さらに、河川や土壌の汚染防止、騒音や悪臭、工事中の振動対策も重要です。
②運用段階の省エネルギー・省資源
病院運営における省エネはCO2削減に直結し、ランニングコストの抑制にもつながります。 断熱性能を強化し、Low-Eガラスや熱交換器を採用してエネルギーの無駄を減らすことが重要です。 また、コージェネレーションシステムの導入や自然エネルギーを活用した照明・換気システム、節水システムの採用も効果的です。 例えば、建物に天窓や高窓を設け、自然採光により照明コストを削減する設計や、吹き抜けのアトリウムに採光・換気用の天窓を設置し、自動開閉して自然換気するシステムなどさまざまな手法があります。 また、水資源についても排水再利用システムや雨水利用システム、各設備に合致した節水システムなどを採用することで、大幅な節水が可能です。
③長寿命
建物や設備を長く使うことで、CO2排出や資源の浪費を抑えることができます。 耐久性や耐震性、メンテナンスの容易さを考慮した材料選びが求められます。 また、将来の増改築に備えて敷地や建物にゆとりを持たせることも大切です。
④エコマテリアル
病院建設には環境に優しい資材の使用が求められます。 リサイクル可能な資材や再利用可能なコンクリート型枠などを積極的に採用し、廃棄物削減に貢献することが重要です。
⑤適正使用・適正処理
資材を無駄なく使い、発生する廃棄物を適切に処理することも環境保護に不可欠です。 適正量の発注やリサイクルの徹底などを行い、環境負荷を最小限に抑える取り組みが必要です。
