ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中!
『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【基本編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)
『富裕層が知っておきたい世界の税制【カリブ海、欧州編】』
矢内一好 (著)+ゴールドオンライン (編集)
『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【実践編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)
シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!
どんな病院にするのか――強みを活かしてコンセプトをまとめる
「○○に強い病院」 「○○治療の名医がいる病院」などの情報がインターネットで簡単に手に入る社会になり、口コミで病院や医師の評判もすぐに読むことができるようになりました。 逆にいえば、病院は容赦なく選択される時代になっています。 多くの人があらかじめ病院や診療科、所属医師などの評判を口コミで検索し、納得したうえで診療を受けることが多くなっています。 そのためコンビニのようになんでもありの総合病院は、それだけでは選ばれにくくなっています。 何を強みとした病院にするのかということについて、今までの実績やその地域での医療ニーズの変動などを綿密に検討し、設計コンセプトを共有することが大切です。
例えば、地域の産業動向や住民に表れている健康問題の分析によって、仮に「呼吸器系の受診者が多い」「外科治療が多い」といった傾向が明らかになれば、その受け入れ体制を強化する形で病院の特徴をつくることができます。
大学病院などでは、地元から患者さんを集めるというよりは、大学病院ならではの高度医療を掲げ、その特徴を押し出して存在感を発揮するという選択が行われます。 地域の中核病院でも「周産期医療や小児医療が手厚い」「救急対応が充実している」「消化器系に強い」などといった独自色をさらに強める形で生き残りを図っています。 それがたとえ遠くても患者さんを引きつける魅力になるからです。
また最近では、従来の診療科目別ではなく「循環器センター」「呼吸器センター」さらには「生殖医療センター」「足センター」などというように、受診する患者の視点に立って関連部門を一つにまとめ、ワンストップでチーム医療を進める体制を取る病院も増えています。 実際、従来は「足が痛いが、何科を受診すればよいのか分からない」「原因が分からないままいろいろな科を回らされた」といった不安や不満も聞かれました。 しかしセンター方式であれば、痛みや不具合を感じる部位から自動的に訪問先が決まります。 そしてさまざまな視点で病状をチェックしてもらうことができ、診断が受けられるので患者さん側も安心です。 今後も増えていくとみられています。
