(※写真はイメージです/PIXTA)

かつて「大手企業への就職」は、多くの家庭にとって子育ての“ゴール”のように扱われてきました。学費をかけ、習い事や受験を支え、親はひたすら「安定した未来」のために努力します。とくに団塊ジュニア世代やバブル世代の親にとっては、「正社員であること」「名前の通った企業に入ること」は、将来の安心そのものでした。しかし転職や副業も当たり前となった今の若い世代では、「安定」より「挑戦」や「やりがい」を重視する傾向も強まっています。

若者の転職、「挑戦」が増えている背景

厚生労働省『新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)』では、大学卒の新卒就職者の3年以内離職率は34.9%にのぼります。これは約3人に1人が入社後3年以内に離職しているということです。

 

また、厚生労働省『若年者雇用実態調査(令和5年)』によれば、15〜34歳の正社員のうち約31.2%が“転職したいと考えている”との回答をしています。若年層で転職やキャリア変更への意欲が比較的高い傾向があることは、統計から見ても裏付けられます。

 

背景には「キャリア自律」の価値観があります。終身雇用が崩れたいま、若手社員のなかには「会社に依存しない働き方」や「将来性のある分野での経験」を重視する傾向が強まっています。

 

また、ベンチャー企業においては、若いうちから幅広い業務に携わることができ、成長スピードも速いと言われています。彩乃さんのように、「今だからできる経験」を優先する選択は、決して珍しいことではありません。

 

「就職は“ゴール”だと思っていたけど、娘にとっては“スタート”にすぎなかったんですね」

 

斉藤さんは今、ようやくそう思えるようになったと話します。

 

「もちろん不安はあります。企業が軌道に乗る保証もないし、正直なところ“もったいない”と思っている部分もある。でも、娘の人生は娘のものなんですよね。自分ができなかったことを、あの子はちゃんと選んでいる気がして…」

 

親として、応援するしかない。そう気づいたのは、娘から「失敗しても、自分で責任を取るよ」と言われたときでした。

 

かつて「安定=大企業、正社員」という価値観が支配的だった時代とは異なり、いまの若者にとっての“安定”とは、「自分で選んだ道を、自分で歩めること」かもしれません。

 

彩乃さんは現在、新しい会社で少人数のチームとともに、プロダクトの立ち上げに奮闘しているといいます。残業も多く、報酬も以前より低い。それでも、毎日が生き生きしている様子が電話越しにも伝わってくるそうです。

 

「まだ心配は尽きないけど、今は応援しています。あの日の“親孝行できたかな”って言葉、きっとこの先もいろんな形で見せてくれるって信じているから」

 

斉藤さんは、そう話してくれました。

 

 

 \1月20日(火)ライブ配信/
調査官は重加算税をかけたがる
相続税の「税務調査」の実態と対処方法

※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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