「何もいらない」が口癖
現在の和子さんの暮らしは、年金と週3回のパートで得る収入に支えられています。支出は月に12万円ほど。旅行や外食はほとんどせず、趣味はベランダでの園芸と新聞の切り抜き。
「家も広くないし、ひとりで贅沢してもつまらない。だから何もいらないんです。子どもたちに迷惑をかけたくないから、将来の介護費用や施設入居費として、貯金は取っておきます」
ごく普通の高齢女性が、周囲に気づかれることなく“隠れ富裕層”として暮らしている実態。その裏には、「支出を抑えつつ、資産を減らさない」というシンプルながら難しい習慣がありました。
一方で、都市部で家賃を払いながら年金生活をする高齢者は、家賃負担だけで収支が破綻するリスクがあります。和子さんのように「持ち家→団地住まい」といった住環境の変化もまた、老後の資産形成に大きく寄与する要素となります。
「節約してきたというより、自然とそうなったんです。贅沢することが怖かっただけかもしれませんね」
静かな団地に佇む和子さんの言葉からは、決して“勝ち組”のような派手さは感じられません。しかし彼女のような存在が、今も日本のどこかで、静かに2億円の資産を守り続けているのです。
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