(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢期の家計は、年金や退職金、貯蓄といった限られた資源で支えられています。そのため、いったん生活設計が崩れると、立て直すのは容易ではありません。特に、成人した子どもが生活の支援を求めて戻ってくる“リターン同居”がきっかけで、家計が不安定になるケースは珍しくありません。親として支えたい気持ちがある一方で、現実の生活費は容赦なく家計を圧迫します。

「働くように声をかけても、“今は無理”」

「ほんの少しのつもりだったんです。まさか、赤字生活になるなんて思いませんでした」

 

そう語るのは、埼玉県に住む68歳の田辺貴子さん(仮名)です。夫の正明さん(71歳)と二人で年金を受け取りながら、月25万円前後の生活費で質素ながらも穏やかな暮らしを続けてきました。

 

「年金は2人合わせて月22万円くらい。あとは貯金を取り崩しながら、趣味や旅行も楽しんでいました」

 

田辺夫妻の貯金は約3,000万円。大きな贅沢はせず、病気や介護に備えて堅実に生活してきました。しかし、生活が一変したのは、今年の春。35歳の息子・健太さん(仮名)が離婚を機に実家へ戻ってきたことがきっかけでした。

 

「最初は、疲れているみたいだったし、“数ヵ月だけ”って話だったんです。でも、仕事も決まらず、だんだん様子がおかしくなってきて」

 

健太さんは元妻との間に子どもがおらず、離婚後は都内のアパートを引き払い、仕事も辞めた状態で帰省しました。実家では何をするでもなく、一日中スマートフォンやゲームに没頭し、買い物や食事もすべて親任せ。

 

「働くように声をかけても、“今は無理”“もうちょっと休ませて”って。でも、三食出して、光熱費もかかって、本人は収入ゼロで。家計の支出がどんどん増えていって」

 

田辺家の支出は月25万円から30万円に上昇。水道・光熱費や食費の増加に加え、健太さんのスマートフォン代、生活用品など細かな費用が積み重なり、月5万円ほど赤字が出るようになったといいます。

 

「3,000万円の貯金があるとはいえ、毎月5万円ずつ減っていったら……と考えると怖くなります。将来、介護が必要になったときに困るのは自分たちなのに」

 

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