注目を集める「高齢者と推し活」
かつては若者の文化と捉えられがちだったコンサートも、今では60代以上が参加する姿も珍しくありません。好きなアーティストや作品を熱心に応援する“推し活”は、世代を問わない楽しみとして広がっています。
高齢期には人とのつながりや役割意識が希薄になりがちですが、“推し”という存在は、感情の対象であり、日常を支える“リズム”にもなります。人は誰でも、心が動く瞬間を必要としているのです。
「老後にだって、ときめきはあっていい」
その後、佐々木さんと息子はときおりLINEでやりとりするようになりました。最近では息子から「推しの近況」について聞かれることもあるといいます。
「応援って、やってみると楽しいですよ。別にお金をかけなくたっていい。心が少し動くだけで、世界が違って見える。老後だからって、やっちゃいけないことなんてないですよね」
佐々木さんはそう話しながら、今日も静かにタブレットを開きます。その画面の向こうには、笑顔で手を振る“推し”の姿。ひとりきりの部屋に、小さな光が灯る時間です。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
