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暴走する義妹のクレクレ攻撃
都内で働く後藤愛さん(仮名・40歳)は4歳になる娘と夫(42歳)と3人で暮らしています。夫の実家は群馬で都内から比較的近いこともあり、お盆と正月のたびに帰省しています。愛さん自身は社交的な性格で義両親ともうまく付き合っています。義実家への帰省も苦ではなかったのですが、一点だけモヤっとすることがあります。
夫には36歳になる妹(愛さんから見たら義妹)がいるのですが、夫と6歳の歳の差があるせいか、少々ワガママな部分があります。なんでも周りが自分のために動いて当たり前と思っているフシがあり、愛さんにもそれを求めてくるのが正直しんどく感じています。義妹は義実家と同じ市内に住んでいて、妊娠6ヵ月なのですが、妊娠してから愛さんや夫への甘えが度を越してくるようになりました。
この前のお盆で帰省した際も、息つく暇もないうちに「愛ちゃん、凛ちゃん(愛さんの娘の名前)が使っていたベビーカーを譲ってほしいんだけど。もう使ってないよね?」と言ってきました。確かに娘が使っていたベビーカーは自宅の物置に置かれています。しかし、そのベビーカーは海外ブランドのもので品質もさることながら、愛さんの大学時代の友人たちがプレゼントしてくれた大事なものでした。確かにもう使ってはいませんが、思い出が詰まったものだったので大事にしまってあったのです。
「ベビーカーは娘も気に入っていて友達がプレゼントしてくれたものだから誰にも譲れないんだ、ごめんね」と断ると、義妹はぷうっとふくれてしばらく口も聞いてくれませんでした。
しかし、翌日には「ねえねえ、凛ちゃんっていつも可愛い服を着ているよね。この前、もらった服も可愛くて今から赤ちゃんに着せるのが楽しみだよ。最近のやつでもいいから、サイズアウトした服があればちょうだい」と言ってきました。娘が着ているワンピースにも「これ可愛いね、今から予約したい!」、車に設置した娘が使っているチャイルドシートにも「これもいいね、私が使えるように汚さないで大事に使ってね」と言ってくるほどで、帰省して義妹に会うのが怖くなってきました。
「この人、無理!」図々しすぎる義妹に拒否反応
実は愛さんは義妹の妊娠がわかったときに、汚れていないおもちゃや服を義妹に厚意で譲ったのですが、それで嬉しかったようでたびたびそんなふうに言ってくるようになりました。最初は「不要なものの処分にもなるし」と特に何も考えないで譲っていたのですが、最近の義妹の図々しさに愛さんは「この人、無理!」と拒否反応が出るようになったのです。
ちなみに肝心の義両親と義妹の夫は、義妹がおねだりしている姿を直接見ていないせいか、「いいものを譲ってもらってよかったね!」とニコニコしており、愛さんとしては一家まとめてぶん殴りたくなります。2人きりのときにおねだりしてくる義妹の根性にも呆れるばかりです。しかし、義母に「さすが愛さんは広告の仕事をしているだけあってセンスがいいね!」と言われると愛さんも「そうですかね? ありがとうございます。また何かあったらお譲りしますね」とつい“いい顔”をしてしまい、後から言いようのない後悔に襲われるのでした。
今回も義妹の図々しさに振り回されたまま帰省が終わった愛さん。お盆明けに出勤し、久しぶりに後輩とランチをした際、思わず義妹のことを愚痴ったところ、後輩から「私は子供のサイズアウトした服はフリマで売っていますよ。以前は私も義妹に譲っていたんですけど、趣味に合わなかったみたいで『お義姉さんのセンスって微妙ですよね』なんて言われて、さすがにブチ切れました。それ以来フリマアプリに出すようにしています。ブランド品なら結構いい値がつくし、余裕でランチ代になりますよ」と体験談を聞かされました。「確かに最近はランチ代も高いし、フリマアプリで売るのはいいかも」と思った愛さんは早速フリマアプリで相場を調べました。
