生活に困窮しているなら支援制度の利用を考えよう
生活に困って万引きをしてしまう高齢者は少なくありません。しかし、万引きは犯罪です。繰り返すことで刑務所に入るケースも考えられます。
晴子さんのように生活に困窮しているなら、国や自治体が用意している制度を活用しましょう。例えば、以下のようなものがあります。
・後期高齢者医療保険料の軽減:前年の所得が一定水準以下なら、後期高齢者医療保険料が最大70%軽減される制度
・老齢年金生活者支援給付金:受け取っている年金額が一定額以下の場合に受け取れる給付金
そのほかにも、医療費助成制度や生活保護など、低所得者に向けた支援制度は多くあります。貸付だと返済しなければならないため、できれば給付もしくは軽減される制度を優先して利用するといいでしょう。
制度によっては自分から申請しなければ受けられないものもあります。実際、晴子さんは老齢年金生活者支援給付金の存在を知らず、申請もしていませんでした。早速年金事務所に赴いて申請し、3ヵ月後からは数千円の給付が受けられるように。少しでももらえる年金額が増えたことによる安心感が強くなったといいます。
一方で、晴子さんが万引きをした心理的な背景には、困窮だけでなく、強い孤独感がありました。ここで助けになったのが、万引きの事実を最初に知ったお嫁さんです。あの事件をきっかけにお嫁さんは晴子さんを気にかけるようになり、会話の機会も増え、晴子さんの孤独感は薄れていきました。お金のことは息子もサポートしてくれると言います。
超高齢社会では、晴子さんのようにお金の不安と孤独が重なり、問題を抱える高齢者は増えていきます。しかし、国や自治体の支援制度を知っていれば、生活は多少なりとも改善できます。まずは一人で抱え込まず、自治体の窓口や年金事務所に相談してみることが大切です。
新井智美
トータルマネーコンサルタント
CFP®
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