年収1,000万円突破で「勝ち組」を確信
都内に住む幸田勝史さん(仮名・55歳)は、製造会社で部長を務める会社員。50代突入とともに今のポジションに昇進し、年収が1,000万円を超えました。
年収が800万円台になった40代後半から「そろそろ勝ち組の仲間入りかな?」と自覚していましたが、1,000万円に達すると一気にその気持ちが大きくなったといいます。
そんな勝史さんの妻(54歳)は専業主婦。愛娘(25歳)はすでに社会人ですが、かなり高額な教育費を使ったという過去がありました。
というのも、勝史さんの妻は音楽大学の出身。娘にも小さいころからピアノを教えていて、娘も中学生のころから音楽大学への進学を意識していました。
ピアノの購入やピアノのレッスン代などにかなりの費用がかかったうえ、音楽大学の学費は800万円と高額。これらは当時の勝史さんの給料やそれまでの貯蓄でなんとか賄っていました。
貯金残高100万円も「これから挽回できる」と余裕
当然ながら収支は厳しく、娘が大学を卒業したころには貯金残高が100万円にまで減りました。しかし、大切な娘の教育費にお金を使うのは、ある程度仕方がないと考えていた勝史さん。この出費は一時的なもの。いくらでも挽回できると高をくくっていたのです。
その後、娘は楽器メーカーに就職し、教育費がかからなくなりました。いよいよ貯金のチャンスです。ですが、勝史さんは「収入が上がったから」と高級外車をローンで購入してしまいました。
その裏で、取引先との付き合いが多くなり、接待やゴルフなど交際費が増加。住宅ローンもまだたくさん残っている……。家計が危険な領域に入っていることに、勝史さんはまだ気づかずにいたのです。
