お正月やゴールデンウィークと並び、長期休暇を取る人が多い「お盆」。この時期に田舎へ帰省し、親族一同で集まることを決まりごととしている人も多いのではないでしょうか。親族で過ごす時間は貴重なものですが、「そんなふうにはとても思えない」という声も少なくありません。今回は、その実情を見ていきましょう。

毎年お盆は「夫の実家に集合」が決まり事

宮本彩さん(仮名・38歳)は、都内で事務職のパートとして働く主婦。夫と中学1年生の娘、小学4年生の息子の4人家族です。

 

毎年お盆になると、車で4~5時間ほどの距離にある夫の実家へ帰省し、3泊するのが恒例行事になっています。そこには義両親、夫の義兄家族も合わせて総勢11人が集まります。

 

東京から離れ、空気の良い田舎へ。彩さんも親族が久しぶりに顔を合わせる貴重な機会だと頭ではわかっています。ですが、やはり憂鬱になる地獄の家族サービス期間。身も心も、家計までもがすり減っていくからです。

到着直後から「戦闘開始」

義実家に到着すると、まずは近所のスーパーへまとめ買い。大人・子ども合わせて11人分の食材は大量です。お正月はほとんど義実家が用意してくれる代わりに、お盆の支払いは彩さん夫婦と義兄夫婦が半分ずつ。食材も高騰し、昨年はトータルで5万円を超えました。

 

その後は台所に立ちっぱなし。義親や義姉たちは「彩さんは手際いいね」と笑って飲み物を片手におしゃべり。夫や義兄もビール片手、子どもの相手をしながらゴロゴロしています。

 

そして、片付けが終わる頃には、また「夕飯どうする?」の声が飛び、調理と配膳、片付け、足りない食材を買いに行くの無限ループに突入するのです。

 

お盆明け、彩さんは疲れを引きずったままパートに復帰。休みどころか、むしろ消耗した状態で夏休みを終えるのが毎年のパターンでした。

 

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