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晩年の満足度に資産額は比例しない?
昨今ではiDeCoやNISAなど、個人での資産形成がしやすく、金融商品の利回りを追求しやすい環境が整ってきました。筆者は、リタイアを控えた資産の取り崩しについてもご相談を受けることがありますが、Aさんのように取り崩す金融資産に不安のない方でも、資産を築いたあとに“時間”や“関係”の価値に気づく人は少なくないようで、満たされない思いを口にされることがあります。
人生の晩年に感じる満足度は、保有する金融資産の量とは必ずしも比例しないのかもしれません。厚生労働省「令和2年版厚生労働白書」によると、人生の晩年に喜びや悲しみをわかちあうことで頼れる人がいるケースでは、おひとり様世帯か2人以上の世帯かに関わらず「長生きはよいことだ」と自身の晩年を肯定的に考える傾向があることがわかります。
割合 資料:国立社会保障・人口問題研究所「生活と支え合いに関する調査」(2017年7月)
出所:厚生労働省「令和2年版厚生労働白書」
そして、利回りを高めることによって得られるのは、資産の“残高”の増加だけではありません。
本当のベネフィットは、経済的なゆとりを通じて生まれる“あそび”の時間、つまり、心に余白をつくり、人とのつながりを楽しみ、他者との関係を築き直せることにあるのではないでしょうか。
だからこそ、単に「お金を増やす」ことにとどまらず、人生の晩年をどう生きたいのか、そのライフプランを早い段階で明確にしておくことが大切です。
希薄な関係に潜む「断絶」のリスク
こうした資産と時間の使い方を考える一方で、家族関係の希薄化という社会的な傾向も見逃せません。近年では、子どもや孫とはときどき会う程度の付き合いを望むなど、形式的な付き合いを好む方が増えている傾向にありますが、子世代の立場でも同様の傾向がみられるようです。
関係がもともと希薄な場合、ふとしたきっかけで関係そのものが切れてしまうリスクと背中合わせであるという現実は、見過ごされがちでしょう。
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