宝石はまさに「人生の友」
人は経済的に余裕ができると宝石を持ちたいと願います。宝石はその時々の豊かな国に集まります。人が宝石を持つ動機は、4つに分けて考えられます。
宝石を持とうと決めるときに主目的はあっても、どれか1つだけの動機ではありません。たとえば、2ctの高品質のダイヤモンドは資産として有効であるだけでなく、年を重ねた相応の方には実際に身に着けて楽しめる宝石です。一つのモチーフをコレクションとして集めながら、他のいろいろな宝石と組み合わせて装身具としても楽しめます。
婚約指輪は小粒のソリテールリングを選んでしまうと儀式のための道具で終わってしまいますが、エタニティリングというスタイルを選べば一生楽しめる装身具として価値を発揮します。宝石は高価なものなので、先々をよく考えて選び、豊かな人生の友にしてください。
資産として持つ――インフレに強いダイヤモンド
資産として持つことは、昔から多くの人が実践し、長期的にはその目的が果たされています。
たとえば現在、卸価格が100万円くらいのラウンドブリリアントカットダイヤモンドの中級品質は1900(明治33)年には200円でした。なんと110年あまりで5000倍になっているのです。
他の物価も調べてみると、公務員の給料は約4000倍になっています。これは裏を返せば、宝石の価値が上がったのではなく、貨幣価値が下落したということです。ダイヤモンドの価値は変わらず、インフレに強かったということです。
コレクションとして持つ――特定の宝石のみ集める人も
コレクションとして持つには、さまざまな切り口があります。たとえばルビー、サファイヤ、エメラルドなど特定のカラーストーンに興味を持って集めることもあるでしょうし、アンティークジュエリーのコレクション、アートやデザイナーのコレクションなど多彩です。
装身具として持つ――人の力を発揮する手助けにも
装身具として持つことが、現在では一番多い動機でしょう。単におしゃれを楽しむだけでなく、宝石は人の力を発揮する手助けをしてくれます。宝石のイヤリングは着けた人を若々しく見せますし、指輪の重ね着けはセンスのよさを発揮できます。
多くの人は身の丈に合った本物のおしゃれをするために工夫をしますが、やはり何回か試して経験して初めて「自分にとっていいもの」を見つけられるようです。
道具として持つ――宗教的な意味を持つ宝石も
最後は道具として宝石を持つことです。不祝儀の際に着ける黒のネックレスや、婚約指輪がその例です。また、ロザリオや数珠などは宗教的な道具としての側面を持っています。いま流行しているパワーストーンやヒーリングストーンも、幸運やいやしを願う道具だと考えられます。