都合よく使われていた……?友人関係も変化
お金がないという言葉を真に受け、自分はこれまでどれだけ多く負担することを当たり前としてきたのだろうか――。
「細かい収入も知りませんし、いつ彼女の家計に余裕ができたのかわかりません。学生時代の『お金がない』は嘘だったとは思えません。でも状況が変わったなら、『もう多めに出さなくていい』と言う機会はいくらでもありましたよね。習慣化していた私も悪いんですが、都合よく使われていた気持ちがぬぐえなくて。あれ以来会うのをためらっています」
しかし、得たものもあったとも言います。
「人の言う『お金がない』を額面通りに受け取ってはいけないということ。片方に金銭的負担が偏るような付き合いをしてはいけないことが身に沁みました。次に会うとしたら、自分の分だけキッチリ払おうと思います(笑)。それと、私の「家が欲しい」には行動が伴っていなかったことも自覚して、今は全力で節約に励んでいます。本気でお金に向き合うことができるようになったことには感謝ですね」
「お金がない」という言葉に惑わされない
「お金がない」という人は、大きく2種類に分けられます。ひとつは、実際にお金がなくて本当に生活が苦しい人。もうひとつは、貯蓄を優先していて日常的に自由に使えるお金が少ないだけの人です。
後者のタイプは、節約のためにお金を使わないことを「お金がない」と表現する傾向があり、周囲もつい「この人は経済的に厳しいんだ」と受け止めがちです。しかし実際には、堅実に貯蓄を続けていたり、将来に向けた準備を着々と進めていたりすることも珍しくありません。
そのようなタイプの人の実態は、普段の会話では見えてこなくても、「家の購入」や「子どもの私立進学」など、人生の大きな節目で表面化します。
田中さんのように、「お金がない」という言葉を真に受けて金銭的に多く負担してきた立場からすれば、その事実を知ったときの驚きや戸惑いは大きいもの。お金がないという言葉を盾に相手に甘えるような姿勢は、考えものと言えるでしょう。
ただ、本当にしっかりした人ほど、他人に見せびらかすことなく、静かに、こっそりとお金を貯めているものです。「お金がない」という言葉に惑わされず、自分自身のお金の価値観を大切にしていくことが大切だといえるでしょう。
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