(※写真はイメージです/PIXTA)

今週の米ドル円相場の動向に影響を与えそうな「注目の経済指標」について、東京海上アセットマネジメントが解説します。

今週は、5月の米PPIやNY連銀調査などに注目

今週は、米国で公表される5月の卸売物価指数(PPI)や消費者物価指数(CPI)、NY連銀調査などに注目しています(図表1)。

 

出所:Bloomberg (注)6日10時時点のデータ
[図表1]今週発表予定の主要経済指標 出所:Bloomberg
(注)6日10時時点のデータ

 

4月のPPIでは、コア財の上昇率が上昇した一方で、サービスは前月比▲0.7%と2009年12月以降で最大の落ち込みとなりました(図表2)。

 

出所:Bloomberg
[図表2]米PPIの推移 出所:Bloomberg

 

公表元によると、下落の3分の2以上は卸売・小売業など商業サービスのマージンが前月比▲1.6%と急落したことによるものとみられます。これは、関税引き上げによる財価格の上昇分をマージンを圧縮することで吸収していることを意味しています。

 

関税の引き上げによるコスト増を価格転嫁する動きが限定的にとどまっているだけに、5月のPPIやCPIにおいて、価格転嫁の動きが加速するかに注目しています。

 

民間調査機関のコンファレンスボードが公表した5月の消費者信頼感指数は98.0と6ヵ月ぶりに上昇に転じました。トランプ政権が発表した対中追加関税率の大幅な引き下げにより、インフレ再燃に対する過度な懸念が後退し、消費者マインドの一段の悪化に歯止めをかけたとみられます。

 

1年先の期待インフレ率は、2024年11月の5.0%を底に2025年4月に7.0%まで上昇したものの、5月には6.5%へ低下しました(図表3)。

 

(出所)Bloomberg (注)3年先(NY連銀)は2025年4月までのデータ
[図表3]各種期待インフレ率の推移 (出所)Bloomberg
(注)3年先(NY連銀)は2025年4月までのデータ

 

もっとも、インフレ再燃を回避するためには消費者の中長期のインフレ期待が安定的に維持されていることが重要です。

 

FRB(米連邦準備制度理事会)が特に重要視しているNY連銀調査では3年先の期待インフレ率は上昇傾向にあることから、5月調査ではコンファレンスボード調査と同様、3年先の期待インフレ率が低下に転じるか注目されます。

 

 

東京海上アセットマネジメント

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】6月第2週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」【解説:東京海上アセットマネジメント】』を参照)。

 

※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。

※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。

 

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【ご留意事項】
・当資料は、情報提供を目的として東京海上アセットマネジメントが作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。お申込みに当たっては必ず投資信託説明書(交付目論見書)をご覧の上、ご自身でご判断ください。投資信託説明書(交付目論見書)は販売会社までご請求ください。
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