父の死後「遺産で借金返済しよう」と企む息子…銀行で知った事実に「絶望」のワケ

「口座引き出しまでにかかる時間」を知り愕然…

裕司さんは、想像以上に複雑で時間のかかる手続きに、ただただ愕然としました。協議書の作成から提出・受理までに、数週間から数ヵ月かかることもあり、その間、預金を引き出すことは一切できません。

さらに、父の遺産がすべて自分に渡るわけではなく、他の兄弟たちと分割されることも知りました。そもそも相続財産の全体像すら明らかでないうちに、自分の取り分をあてにすること自体が誤算だったのです。

多額の借金を抱える人にとって、親の遺産は一時的な「救い」に見えるかもしれません。しかし、実際には法的手続きや相続人間の調整など、多くの壁があります。日本では、相続手続きに平均して3ヵ月から半年、場合によってはそれ以上かかることもあります。

安易に親の遺産を頼るのではなく、自分自身の生活設計を見直すことこそが、問題解決の第一歩です。支出の見直し、収入の確保、借金返済の計画など、地に足のついた対処が求められます。

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