エグゼクティブ転職における「誰でも実践できる加点法」とは
エグゼクティブの皆さんが転職で成功するためには、今後のキャリアをどう考え、転職先を検討していくか。何を軸に転職先を選別していけば良いのか。マネジメント人材としての自分をどう応募先企業に伝えれば良いのか。応募先企業自体をどう見極めていけば良いのか——。本質的に考えるべきこと、見定めるべきこと、アウトプットすべきことが多々あります。
この連載でも、これまで様々な角度から、望ましいエグゼクティブ転職のあり方についてご紹介してきました。その中で言えるのは、誰でもやればできる加点法があるということです。今回はそのノウハウを公開します。今日から使える具体策ですから、ぜひ実践してくださいね。
コミュニケーションスピードでわかる、あなた・転職検討先企業・人材エージェントそれぞれの力量
必ず加点を稼げる3つの行動、その1は「即レス」です。
「なんだ、そんなこと?」と思われるかもしれませんが、そう、そんなことです。たかが「即レス」されど「即レス」。案外こんな部分で、実績を出し続けてきたエグゼクティブとそうでないエグゼクティブとの間に大きな差があったりします。
優れた経営者や経営幹部の皆さんは総じて驚くほどレスポンスが早いということを、ご存じの方もいらっしゃると思います。これには、足元にボールを置くと自分が関与している事業やプロジェクトの進捗がスタック(停滞)してしまうから、それを避けたい。常に判断、意思決定する場面に身を置いてきたため、即断即決できる。そもそも性格的にせっかち(笑)である……そんな背景があります。
捌き(さばき)がよい、連絡であれ検討事案であれ自分の手元に滞留案件を置かないようにするという行動は、当人を精神的にも身軽に、明るい気持ちにします。一つひとつ処理を完了させていくことは、納得感や自己効力感を高め、仕事への自信にもつながります。できる経営者や経営幹部が即レスなのは、こうした<健康的な状況>を好む習性を自然と身につけてきたというところもあるかと思います。
さて、転職活動に話を戻せば、あなたが応募している企業には、このような性格を持つ経営者や経営幹部が待ち構えているということです。よい会社であれば、こうした習性はトップから全社にカルチャーとして浸透しています。
そこで、あなたのレスポンススピードが(無意識的にでも)推し測られているのです。そしてこのことを、見る目のある、的確な紹介実績をあげてきた人材エージェントであれば、よく理解しているでしょう。
ということで、応募先企業ともエージェントとも、まずは即レスすることで土台としての良好なコミュニケーションを築けます。その結果、応募先との進捗のキャッチボールもよくなり、選考の運びもよくなります。
特によい話が進んでいるときには、即レスでのテンポのよさがさらなる良縁を運んでくることが多いものです。「この件をぜひとも成就させたい」と思う案件については、エージェントや応募先企業との軽快なコミュニケーション・リズムを作ることをぜひ意識していただければと思います。
即レスの件では、もう一つ提案があります。万が一、相手(エージェント、応募先企業)のレスがあまりに遅いなどあるときは、相談先、転職先として本当に望ましいのかどうか、再考してみたほうがよいでしょう。少なくとも事業体・組織体としてうまくいく、成功する体質を持っているかということについて、疑問符がついている可能性も捨て切れませんから。
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