なにかの間違いでは…75歳の妻、号泣。いつも一緒だった最愛の夫が他界して2年後「税務調査」で明らかになった、夫の“まさかの隠しごと”【税理士の助言】

なにかの間違いでは…75歳の妻、号泣。いつも一緒だった最愛の夫が他界して2年後「税務調査」で明らかになった、夫の“まさかの隠しごと”【税理士の助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍で一時落ち着いたものの、税務調査の件数は近年再び増加傾向にあります。では、個人が狙われるのはたとえばどのようなケースなのでしょうか。75歳の佐藤さん(仮名)の事例をもとに、個人が対象となる税務調査の注意点をみていきましょう。宮路幸人税理士が解説します。

税務調査の結果「追徴税100万円」を支払うハメに

徐々に夫を失った悲しみも癒え、ようやく日常を取り戻したある日のこと。税務署から悦子さんのもとに、「相続税調査に伺いたい」との連絡が入りました。夫の死から、約2年後のことです。

 

悦子さんが敦さんに相談すると、「うーん、なんでうちなんかに税務調査に来るんだろうね。相続財産は預貯金と自宅ぐらいしかなかったのに……」と心当たりがない様子。

 

悦子さんも身に覚えがなく困惑しましたが、断る理由もなかったことから、調査を受け入れることにしました。

 

そして税務調査当日。息子は仕事で忙しく、悦子さん1人で対応したところ、調査官から「追徴税100万円」がかかる旨の通達を受けたのです。

 

「な、なにかの間違いでは……」

 

身に覚えがないにもかかわらず100万円を支払えといわれ、大きくうろたえる悦子さん。目に涙を浮かべる悦子さんの様子を見た調査官は「まさかの事実」を口にします。

 

「旦那様は数年前、大山さんという方に500万円の無償融資をしているようですね」

 

「大山さんというと、夫が学生時代から懇意にしていた親友です。500万円って、本当ですか……?」

 

大山さんとは家族ぐるみで仲よくしていたことから、悦子さんもよく知っている人物でした。

 

調査官の説明によると、本来であれば友人に対する貸付金として相続税財産に計上しなければいけませんでした。ところが今回この貸付金が無申告であったため、相続税の「申告漏れ」と判断されたようです。

税務調査官は故人の口座を「7年分」遡及できる

相続税の税務調査でもっとも指摘を受けやすいのが、現金・預貯金の申告漏れです。国税庁「令和5事務年度における相続税の調査等の状況」によると、相続財産ごとの申告漏れの金額のうち、現金・預貯金が占める割合は30.3%となっています。

 

このことから、税務署は税務調査の際、現金・預貯金について重点的にチェックしていることがわかります。

 

また、税務署の調査権限は非常に強力です。調査時は個人の銀行口座の取引履歴について、7年前まで遡って調べることが可能であるほか、調査対象者本人だけでなく相続人である家族やその他関係者の口座も調査できます。

 

このため、たとえば意図的に財産隠しを行っていた場合であっても、隠し通すことは非常に困難です。

 

もしも税務署から「仮装・隠ぺい」したとみなされた場合、悪質だとして「重加算税」という重いペナルティを課される場合も。この場合、遡及期間は最大10年間に延長されます。

 

【12/18(木) 『モンゴル不動産セミナー』開催】

坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション

 

次ページ追徴税を息子に報告したところ…
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録