お金より…心の豊かさが求められる時代に。働くことで「自己重要感」を得る「人事制度」の仕組みづくり【経営・人事コンサルタントが解説】

お金より…心の豊かさが求められる時代に。働くことで「自己重要感」を得る「人事制度」の仕組みづくり【経営・人事コンサルタントが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

「人事制度」と聞くと、給与を決めるために社員を評価する仕組みをイメージする人もいるでしょう。しかし、人事制度の真価は他の部分にあると経営・人事コンサルタントの荻須清司氏はいいます。本記事では、荻須氏の著書『ここで働きたいと言われる会社になる 中小企業のための人が辞めずに育つ人事制度』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部抜粋・再編集し、中小企業における「評価制度」の理想的な活用方法について詳しく解説します。

人は企業の宝であり価値そのもの

企業は人が資本であるといわれますが、特に中小企業においては人が宝であり価値そのものだと思います。

 

ですから、一人でも多くの社員に、「私はここでもっと頑張って成長したい!」「そして、もっと世の中の役に立ちたい!」と思ってもらいたいと考えています。そしてそのためには、「この会社で働くことで、自分の人生がますます心豊かになり、幸せになれる」と思ってもらうことが必要です。

 

精神的な豊かさが求められる時代において、「お金の土俵」ではなく、「心の土俵」で勝負することが重要なのです。

 

幸せのためには、自分の心が満たされることが必要です。そのための要素としては、もちろんお金もあります。

 

しかし、お金はあくまでも手段であり、それ以上に自己成長や人間関係が大切です。また「自分が世のため人のために役立っている」という充実感も重要です。そういうもので自分が満たされてくることによって「自己重要感」が高まり、心の豊かさや幸福感につながっていくのだと思います。「成長支援型人事制度」は、この「自己重要感」を高め、幸福感につなげる仕組みなのです。

 

そして、「自己重要感」が高まる会社こそが「ここで働きたい! ここでもっと成長したい!」と思える会社であり、それが「成長支援型人事制度」の使命でもあるのです。

 

日本の中小企業は、今、どこも深刻な人材不足に直面し、売上や利益などの業績を向上させることに四苦八苦しています。そうした中で、1社でも多くの中小企業に、社員から「ここで働きたい!ここでもっと成長したい!」と言われる会社になってもらい、その会社の経営者や社員一人ひとりの笑顔をもっともっと増やしていきたい。

 

それが私自身の最大の使命であり、私の存在意義であると考えています。
 

 

荻須 清司

株式会社エニシードコンサルティング 代表取締役

※本連載は、荻須清司氏の著書『ここで働きたいと言われる会社になる 中小企業のための人が辞めずに育つ人事制度』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・編集したものです。

ここで働きたいと言われる会社になる 中小企業のための人が辞めずに育つ人事制度

ここで働きたいと言われる会社になる 中小企業のための人が辞めずに育つ人事制度

荻須 清司

幻冬舎メディアコンサルティング

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