(※画像はイメージです/PIXTA)

本来、会社の人事制度には、社員の処遇を決めるほか「組織活性化」や「人材育成」いった目的があります。しかしながら、その実態は給与や賞与を決める「評価」に終始し、社員の成長や意欲向上には繋がっていないケースが多いと、経営・人事コンサルタント荻須清司氏はいいます。そこで本記事では、荻須氏の著書『ここで働きたいと言われる会社になる 中小企業のための人が辞めずに育つ人事制度』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部抜粋・再編集し、社員の成長意欲を引き出す「正しい評価制度」について詳しく解説します。

社員の成長意欲が向上するフィードバックが必須

これは、会社の評価制度でもまったく同じことがいえます。単に公平・公正な評価で点数を付けて、それを本人にフィードバックするだけでは、上位2割より下位の社員は「もっと成長したい!」などとは思わないものです。

 

学校と同じように、正しい評価をするだけでは、多くの社員にとって、定着・成長を促すことにはならないのです。

 

社員本人に「ここで働きたい! ここでもっと成長したい!」と思ってもらえる会社になるためには、単に公平・公正な評価だけでなく、「成長意欲が向上するフィードバック」が絶対的に必要になります。

 

重要なことは、部下を評価して終わりではなく、評価のフィードバックを通して、部下の成長を支援することなのです。

 

正しい評価制度とは、単に社員を評価するための制度ではなく、会社が社員の成長を支援するための制度であるべきなのです。そのため、私が行う「成長支援型人事制度」では、「評価制度」ではなく「成長支援評価制度」と名付けています。

 

 

荻須 清司

株式会社エニシードコンサルティング 代表取締役

 

※本連載は、荻須清司氏の著書『ここで働きたいと言われる会社になる 中小企業のための人が辞めずに育つ人事制度』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・編集したものです。

ここで働きたいと言われる会社になる 中小企業のための人が辞めずに育つ人事制度

ここで働きたいと言われる会社になる 中小企業のための人が辞めずに育つ人事制度

荻須 清司

幻冬舎メディアコンサルティング

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