※画像はイメージです/PIXTA

円安のいま、海外旅行者が多く訪れている日本。日本人が「高い!」と絶句するような価格設定も、外国人からすると「リーズナブル」でしかありません。そのような状況下、資産形成の手段として「海外」に目を向けるのも有効な方法のひとつだといえます。※本記事では、オークランド在住で不動産会社を経営する著者が、現地でしか掴めない不動産事情をレポートします。

「ビジネス年度2ヵ月目」だが、ホリデームードも一部復活

4月もあっという間に過ぎ、ビジネス年度2ヵ月目となりました。

 

不動産業界も1~2月のホリデー時期を過ぎ、「さあ、新年度に向けて心機一転」とばかりに進む時期ですが、4月になると、イースターホリデーや戦争記念日といったアンザックデーの祭日で、ホリデームードが復活します。

 

この時期は学校の休みもあって、お子さんがいる家族は旅行シーズンです。年末年始はニュージーランドで過ごし、イースターホリデーは海外旅行やキャンプに出掛ける人が多くなります。

不動産は「賃貸物件」の供給が高まるタイミング

そしてまた、私たちがいる不動産業界でも、オープンホーム開催中の訪問者の流れに違いを感じます。家を買う理由が実需なのか、投資用なのかといった目的の違いはもちろんですが、なかには60歳を超えるリタイヤメント組が「子世代・孫世代のために見ておこうか…」といった態で、よく足を運んできます。なかでも中華系・インド系の移民のご夫婦が目立つ印象です。

 

一方で、ファミリー層と明らかに異なるのは「本気の投資家」です。彼らはいつの時期も動きが活発であり、メディアもまた、オークランドセントラルや郊外の新開発物件の広告を出すなど、盛んに動いています。

 

こちらでは、2~3年前からプラン売りで販売していた物件の完成時期が近づき、物件引き渡しラッシュが続いています。その後は賃貸物件の供給が高まり、テナント探しで忙しくなる時期となります。

 

このタイミングは、賃貸物件の住み替えを計画している家族にとってはチャンスです。現在の中古物件の住まいに課題がある場合、予算が合うなら新築物件に目を向けてもいいかもしれません。複数のリストが一気に出るので、借りやすくなるだけでなく、家賃も少しは割引を受けるチャンスがあるかもしれません。

価格が高騰しているいま「どこに投資するか」を熟考して

日本のテレビを見ていると、東京・大阪などの大都市に、外国人観光客が押し寄せているのを目にします。実際に筆者が日本へ一時帰国して都市部を歩くと、普段生活している国際都市・オークランドとまったく違和感がありませんでした。

 

最近では日本の地方都市にも海外からの飛行機便が就航し、販売促進も強化され、観光都市として栄えている都市も多いと聞きます。

 

日本のメディアでは、蕎麦1杯3,000円、寿司一貫2,000円…などと驚きをもって報道されていますが、円安のいま、外国人にとってお得感があり、ラーメン1杯2,000円、3,000円であっても「まったく普通」という感覚です。

 

オークランドでも、ラーメンの平均価格は20NZドル程度。1NZドル85円計算で1,700円、チャーシュー多めなどトッピングが増えれば、25NZドル、30NZドル…と増えていきます。
 

ちなみに筆者がオークランドで味噌ラーメンとエビ餃子を食べたところ、40NZドル、約3,400円でした。正直、お腹いっぱいになるような量でもなく、「この値段を出せば、日本ではいろいろなおかずがついた豪華な定食が食べられるのに…」と、残念な気持ちになります。先日寄った回転すし屋では、日本なら2,000円~3,000円以内で食べられる内容で、108NZドル、約9,200円も支払うことになりました。

 

コーヒーの値段も高騰しており、7NZドル、約600円ぐらいが定番です。スムージードリンクは12NZドル、約1,000円といったところでしょうか。

 

最近のニューヨーク、パリはよくわからないのですが、現地のシェフによる和食店で「おまかせ」なる摩訶不思議コースが流行っているとも聞きます。和食文化も世界に浸透し、寿司文化も各国で変化を遂げていますが、その国、都市ごとの価値観で、独自の発展を遂げているのでしょう。

 

不動産業界もある意味同じかもしれません。都市によって土地の価格は異なり、大都市と地方都市の差は開いていきます。また、集合住宅か一戸建てかによっても価値は異なります。そのようななか、人々は自分の許容できる予算やスタイルの枠内で選択せざるを得ないでしょう。

 

一方で、お考えの予算は2,000万円、5,000万円、1億円等々、それぞれだと思いますが、資金が用意できた場合、どこに、どのように投資するのか、ぜひ一度考えてみていただきたいと思います。

 

不動産投資はタイミングが重要です。先のことばかり考えて行動を控えるより、いまのチャンスをつかんで行動することが大切――。これは、筆者が30年にわたってこの国の人たちと接するなかで学んだ姿勢です。

 

そして、さまざまな条件を見るにつけ「動くのはいま」なのではないかと考えています。

 

 

 

一色 良子
Goo Property NZ LTD 代表取締役社長
Arizto Ltd 所属

 

 

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