ハイパフォーマーが誰かを知り、ローパフォーマーを成長に導く
組織には予防成長型と事後成長型、予防配慮型、事後配慮型の4つの型があり、このなかで目指すべきは、個人の成長と職場の生産性向上(パフォーマンス向上)が両立される予防成長型の組織になることです。
現状では、多くの組織は職場でメンタル不調が発生してから対応する事後配慮型になります。事後配慮型が不調から回復させて、マイナスからゼロに戻すこととするなら、予防成長型はゼロからプラスに引き上げることです。
予防成長型を目指すには、ストレスチェックの結果を活用して、ゼロポジションに組織を移行させながら、一方で予防成長型の組織を目指すことが結果的に早道です。ゼロポジションになった段階で、より積極的にパフォーマンスを伸ばす施策が取れるようになり、ストレス対処能力(パフォーマンス)が高い人材を輩出することができるようになるのです。
予防成長型の組織を組み立てる方法として、私たちはCPA(Capacity of Adapt-ability:ビジネス適応力検査)というサービスを提供しています。
ビジネス適応力検査とは、自己信頼度(SE)、前向き度(SOC)のほかに職務統制傾向(LOC:Locus of Control)という指標を測定して、この3つを組み合わせて分析することで、各個人のビジネス適応力を測定する検査です。
ビジネス適応力とは、どんな仕事・どんな職場・どんな上司でも柔軟に対応し、困難を乗り越えようとする能力です。ビジネス適応力が高い人は、職場で難しい仕事に直面してもパフォーマンスを最大限に発揮することができます。反対に、ビジネス適応力が低いと職場の人間関係や業務内容に耐えられずメンタルヘルス不調に陥りがちで、休職したり最悪退職したりすることにつながることが分かっています。
ビジネス適応力を把握し、必要に応じて育成することが、戦略的な人事(HR)に求められていることなのです。
会社全体のパフォーマンスを高めるためには、ハイパフォーマーが誰なのかを知り、その人に牽引してもらう必要があります。一方で、育成や採用によりハイパフォーマーの数を増やす必要もあります。ハイパフォーマーをリーダーのポジションにつけることで、そのチームが活性化されることが分かっているからです。一方でローパフォーマーの底上げも必要です。


