トラブルへの対応力がお見合いの行方を左右することも
20代後半、IT企業に勤務する女性会員さんが、以前こんな目に遭われたことがありました。彼女とお見合い成立したお相手は大手銀行勤務の29歳男性で、真夏の土曜の午後、お二人はホテルのラウンジにてお見合いすることになりました。通常であれば男性が早めに訪れ、先に席を取っておくところなのですが、彼は彼女よりやや遅れて到着し、当然満席のラウンジには空きがなかったため、そのまま一緒に並んで待つことになりました。
「お席、空きませんね」「そうですね……もうすぐ空きますかね」などと場つなぎの会話をしつつ、気がつけばそのまま30分が経過、ようやく焦りを見せ始めた男性のほうから「このままではいつまでも空かないかもですね。ちょっとほかへ移動しますか?」と提案があり、二人はラウンジをあとにしました。
最寄り駅までの道のりを歩きながらカフェを探したものの、結局空いている店は1軒も見つからず、お見合いの1時間が終わりました。女性会員さんは次のお見合いの予定が控えていたため「今日はもう解散しましょう」とお伝えし、結局正式なお見合いはできないまま、1時間を過ごす羽目になったのだそうです。
「場つなぎのためにひたすら笑顔で並び続けるのも苦痛でしたが、何よりもきつかったのは、この真夏の炎天下をずっと歩き続けたことです。最後のほうは頭がクラクラしてきてしまって……」
彼女からすぐにその報告をもらった私は本当に彼女が気の毒だと感じてしまいました。
驚いたのはそのあとです。この男性の相談所さんからお見合いの結果入力が入り「お断り理由:価値観の違いによるもの」という連絡が入りました。30秒ほどPCの前で固まりましたが、すぐに返信を入れました。
前例のないことでしたから、少し差し出がましいようにも思いましたが、彼のためにもこちらのクレームをやんわりと伝えたところその後謝罪がありました。
女性より早めに到着して席を確保する、仮にそれができそうでなければ、いったん自分で代替案を考え、それも難しそうであれば、自分の担当カウンセラーにすぐ電話をして相談することが大事だと思います。
どれだけハイスペックな男性であれ、イレギュラーの際に全く機転が利かない男性は交際以前の問題だと感じます。お見合いや初回デートの際には、男性は落ち着きや余裕を携え、エスコートすることを忘れないようにしましょう。それに対して女性もまた、感謝の気持ちをもってかわいい笑顔と愛嬌でお返しをするようにしましょうね。
金山 恵美子
トロワアンジュ
代表
