涙の売却も今はすっきり…「賃貸だって十分幸せ」
こうした不健全な状態を続けるわけにはいかない、近いうちに破綻してしまう……。お金に余裕がなくなった結果、夫婦には喧嘩が絶えなくなっていました。
結局、坂野さんは家を売ることを決断。真美さんも納得せざるを得ませんでしたが、「せっかく手に入れた家を手放すなんて…」と、涙の売却になりました。
ただ、幸運にも売却時は住宅価格が上昇しており、ローン残債を差し引いても数百万円の手元資金が残りました。「もっと安い家に買い替える?」という案も出ましたが、ローンに縛られるストレスを思い出すと、お互いにやめておこうという判断に至ったといいます。
こうして、坂野さん一家は再び賃貸マンションへ。収入が下がった分、安い部屋をと考えて以前の賃貸よりも駅から遠くなりましたが、歩けない距離ではありません。
住んでみれば、管理費や修繕費の支払いもなく、状況に応じて引っ越しもできる。賃貸ならではのメリットに気づいたといいます。
真美さんもこう語ります。
「家を買った後、何もかも思ったとおりにいかなくて、精神的に厳しかった。私自身、家に思い入れが強かったので。でも、こうやって手放してみて、本当にストレスが減りました。みんな買ってるからうちも、なんて、あまりに楽観的過ぎました」
坂野さんもまた、「何とかなる」と思っていたのは同じだったと振り返ります。
「最終的に、家が高く売れたことに救われてラッキーでした。そうじゃなければもっと最悪の事態になっていましたよね。うちの第一優先は家じゃなくて家族の生活や健康。返済のストレスでギスギスするなんて本末転倒なので、我が家らしくここで暮らしていけたらと思います」
家は人生の大きな買い物。収入や将来の見通しを慎重に見極めないまま、勢いで買ってしまえば、生活の土台を揺るがすことになりかねません。坂野さん夫婦の選択は、そんな現実を教えてくれます。
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