AIやデータ分析職も人気、技術志向の学生多数
Zenkenが2月に実施した海外就職希望のインドの工科系大学の学生対象のアンケート調査によると、「日本で働きたい」との回答が9割超を占めた。日本で働きたい仕事については7割が「ソフトウエアエンジニア」と答えた(複数回答)。
データサイエンティストやAI(人工知能)エンジニアにも人気が集まっており、新たな技術を活用しつつ、会社に貢献したいという学生たちの考えが垣間見える結果となった。
ソフトウエアエンジニアやAI関連の仕事が人気
調査はZenkenがインド・ベンガルールなどの15の工科系大学の学生を対象に2月4~10日に実施し、1671件の回答を得た。アンケートで「日本で働きたいか」と聞いたところ、「はい」との回答が93.9%を占めた。
「日本でどんな仕事をやりたいか」との質問への答えでは「ソフトウエアエンジニア」が73.1%で最も多かった。プログラムを書くことを専門とするプログラマーと違い、ソフトウエアエンジニアは設計、開発、プログラミング、保守・運用まで担当できるのが人気の背景のようだ。
次に多かったのは「データサイエンティスト(データを分析、活用)」で47.7%に達した。「AI(人工知能)エンジニア」も42.2%で続いた。ビッグデータの収集・解析を手掛けるデータサイエンティストは高い人気が続いている。米オープンAIのChat(チャット)GPTや米メタの「Llama(ラマ)4」など生成AIも普及が進んでおり、AI関連の職種に人気が集まっている。
全般的なウェブサービスを提供できるフロンエンドエンジニア(40.9%)、フルスタックエンジニア(フロント・バック・サーバーなど複数の工程の作業ができる、40.4%)との回答も高い比率を占めた。このほか、ウェブエンジニアやバックエンドエンジニア、クラウドエンジニアなども希望する人が多かった。
日本で5年以上働きたいは4割近くに
調査では、就労希望期間についても質問が行われた。アンケートでインド人学生に対して、「日本で何年働きたいか」と聞いたところ、「10年以上」との回答は18.5%だった。「5~10年」と答えた人も18.3%おり、合わせると36.8%に達した。「外国人は離職率が高い」とのイメージがあるが、この結果は日本で長期間働きたいインド人学生が少なくないことを示した。
日本で働きたい期間について「3~5年」と答えたインド人学生は28.5%、「1~3年」は32.5%だった。「日本で1~5年働きたい」とした回答は61%にのぼった。一方で「1年未満」との回答は2.2%に過ぎなかった。
インドの理工系学生は、日本でのキャリアに対して前向きな姿勢を示している。人気の職種にはAIやデータ分析など先端分野が多く、日本企業とのマッチングにも期待が高まる。単なる人手不足解消ではなく、双方の成長につながる関係構築が今後ますます求められるだろう。
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