睡眠不足、ストレスなどが引き金に
Q:はじめて症状が出たのは高校3年のときでした。ふと気づくと、視界の左側の中央辺りに小さな泡状の点があり、徐々にその点が大きくなっていき、だんだん左側に消えていきます。その後約2~3時間ほど頭痛に悩まされます。
この症状が出たときに額の中央あたりで手を広げて、手を見ると「手の左側」がなくなって見えます。「真っ白に見える」というわけではなく、「手のひらが消えて見える」のです。眼科や脳神経外科で相談してもわからないと言われました。何が起きているのでしょうか?
A:この症状は典型的な前駆症状を伴う片頭痛ではないかと思います。閃輝性暗点といって視野の周辺から見えない部分があらわれ、それがギザギザに光る波のようなものとして視野の中心に広がってきます。頭痛の原因は現在もはっきりとは解明されていませんが、血管の異常な拡張によって起こると考えられています。
発作が起きたときに少しでも痛みを緩和するには、薬物治療が必要です。内科医に相談されるといいでしょう。
また発作が起こるには誘因があり、その原因を避けるように普段から予防手段をとることが大切です。特に、睡眠不足、睡眠過多、過度の飲酒、ストレスなどが原因の場合が多いため、規則正しい生活を心がけてください。
たびたび「閃輝性暗点」が起こるなら脳のチェックを
Q:朝目覚めて1時間後、鏡の前で化粧をしていたら、急に視野の左下半分に透明なキラキラの輸が見えてきました。白く濁ったり黒くなるなど見え方は変化し、輪の中は透明なモヤモヤがあるように見えます。そのためうまくアイラインが引けない状態でした。両目で見ても左右どちらかを閉じても同じ状態です。
症状は2カ月前にもありましたが、前回も今回も10分程度で治まります。その後は何の症状もありません。両目共の症状なので、脳外科の領域でしょうか?
A:「閃輝性暗点」といいますが、よくあるものでは片頭痛によるものがあります。片頭痛では今回のような症状が前兆として起こってから頭痛が始まります。一時的に脳の一部の血流が悪くなるような状況によって起こると考えられています。
閃輝性暗点のみが起こって頭痛を伴わない場合もありますが、脳外科的な異常がある場合があります。何回も起きるようなら神経内科もしくは脳神経外科で診察を受けたほうがよいでしょう。