(※写真はイメージです/PIXTA)

相続財産は現金だけに限りません。財産のなかに株式が含まれているときは特に注意が必要で……。本記事では、Aさんの事例とともに株式相続における税金の注意点について、FPの牧元拓也氏が解説します。

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株の取得価格を調べる方法

株の取得価格を調べる方法はいくつかありますが、主な方法は以下のとおりです。

 

・取得時の取引報告書で確認する

もしくは取引残高報告書や受け渡し計算書などで確認できる場合もあります。

 

・金融機関へ「顧客勘定元帳」での確認を請求する

10年以内の売買であれば、金融機関は顧客勘定元帳の保存義務があるため、確認することができますが、10年超の場合は任意保存となるので、確認できない可能性があります

 

・被相続人の日記やメモ書きなど

確実に税務署から認めてもらえるわけではありません。

 

・「名義書き換えの日(もしくは取得日)」を調べて、その日の終値をもって取得価格とする

発行会社の株主名簿・複本・株式異動証明書などを調べます。

 

上記の方法でも取得価額がわからない場合には、以下の方法で取得価額を定めることと、国税庁のホームページに記載されています。

 

譲渡した株式等が相続したものであるとか、購入した時期が古いなどのため取得費がわからない場合には、同一銘柄の株式等ごとに、取得費の額を売却代金の5パーセント相当額とすることも認められます。

 

たとえば、ある銘柄の株式等を300万円で譲渡した場合に取得費が不明なときは、売却代金の5パーセント相当額である15万円を取得費とすることができます。

 

※国税庁ホームページより

 

上記の例で300万円の売却代金に対して15万円を取得費とすると、285万円が利益となり、20.315%の税金がかかると納税額は57万8,977円となります。これは本来支払うべき税金よりもはるかに多くなってしまうことがほとんどです。

 

また、目安となる価格を確認する方法があります。日本取引所のホームページには営業日ごとの始値や終値、安値、高値を確認することができます。取得価額がわからなくても購入した日がわかる場合は、その日の終値を参考にするとよいでしょう。この方法は、国税庁が公表している株式等の譲渡所得等について解説した資料にも記載されています。

 

Aさんは今後の手間をかけないようにと、株式を売却して整理しようとしたことによって確定申告で非常に大変な思いをすることになりました。相続で余計な金融資産のせいで苦労をしないためには、生前にあらかじめ可能な範囲で確認しておくことが、将来的な子供などの相続を受ける人の負担軽減につながります。

 

〈参考〉

※上場株式等の取得価額の確認方法

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/joto-sanrin/kabushiki_shutoku.pdf

 

 

牧元 拓也

ファイナンシャルプランナー

株式会社日本金融教育センター

 

 

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