給湯器の故障リスクに備えるプロパンガス会社との契約
前回の続きです。アパート経営をしていると新築の時はいいのですが、時間が経つにつれなにかしら故障したり、水漏れしたり、屋根が傷んだり、壁にひびがはいったり、階段が錆びついたり、とさまざまな補修費用がいやおうなしに発生してきます。ガス給湯器に関する費用だけでも無料になれば大家も非常に助かると思います。
それにメンテナンスについても一切解放されます。問題があったら管理会社に電話するよりも直接プロパンガス会社に電話してもらい故障等に対応してもらえば仕事も減り、費用の心配から解放されます。
というわけでM氏にはオール電化の東京都内にある40室のマンションと都市ガスの相模原市にあるマンションについて、私が取引しているプロパンガス会社に替えてもらうことにしました。そして全室無料で火災警報器を設置してもらいました。
M氏もこれからは追加の費用がかからないので安心して寝られます。やはり大家業ではいつ追加の費用がかかるかわかりません。それに対してできる限りの対策をしておく方がしておかないよりは絶対にいいです。コストをいかに抑えるかが大家業を持続可能にしていく鍵であると私はいつも思っています。
最後にもしM氏が何もせずにこのまま放置していた場合に起こる最悪のシナリオを検証してみましょう。
まずオール電化のマンションで一気に10室設備が故障して資金が300万円必要になったらどうしましょう。お金がない場合は設備更新できません。そうすれば賃借人はお風呂に入れなくなり退室せざるを得なくなります。そうなったら家賃収入が一気に10室分約40万円入らなくなります。そしてまた10室と故障していったら大家業を継続することも難しくなることでしょう。
最悪を想定しながらやれることはやっておくことが大家業には必要だといつも思っています。大家業には様々なリスクがあります。金利変動リスク、入居者退室リスク、事故によるリスク、設備が故障したりするリスク、自然災害リスク、建物が老築化して費用が発生するリスクとあげればいろいろあります。
大家業の継続可能性を最大限に上げるためには、最大限の努力をしてかつリスクを最小限まで減らすことです。この意味でプロパンガスにしておくべきとの結論が得られたのです。したがって私のやるべきことは皆様に最良のプロパン業者を紹介することです。ぜひご検討してみてください。後々良かったとなること間違いないでしょう。
保険の加入では「免責」の要件に留意
アパート購入時に火災保険に入らなければなりません。私は2011年9月の台風でマンションの隔壁版が3カ所壊れてしまいました。しかし火災保険は一銭もおりませんでした。風災で建物が破損しても東京海上は5万円以上、AIUは20万円以上の損害でないと保険がおりないのです。
そこでお薦めは免責の5万円を外すことです。少し保険金額は上がりますが、長い目でみれば損害が出るたびに保険がおりるので安心できます。
あとマンションのタイルがはがれ落ちて人に当たったり怪我したりした場合を保障する施設所有者賠償責任保険も加入するべきでしょう。私のお薦めする日本興亜損保のマンション・オーナーズ総合保険は、①契約時に再調達価額を評価して保険価額を決定するので、保険金は実損払い。②建物の破損汚損も補償(ただし自己負担額あり)ドアロック交換費用や修理付帯費用等も補償されます。③タイルが落ちて人を怪我させた場合の賠償責任保険も特約で補償できます。④補償の対象が建物の付属設備、付属施設等もすべて含まれます。自転車置き場の損害も補償されます。⑤無料電話相談サービスもあります。