客観的にターゲットを決める「ペルソナ」の活用法
自分はどこへ向かうのかということを考えると、どういうお店をつくりたいのか、つくるべきなのかも見えてきます。
どんなお店にするのか、ということを具体的に考えて行く中で、必要になるのがペルソナです。ペルソナとは「誰をお客様にするのか」ということです。
想定される象徴的な顧客像を、とにかく具体的に、ターゲット像として決めていきます。氏名、年齢、性別、居住地、職業、勤務先、年収、家族構成、趣味、価値観など、可能な限り具体的に落とし込んでいくのです。
[図表]ペルソナのイメージ
もちろん、ぴったりの実在人物がいればそれでもよいですし、いなければ仮想の人物でも構いません。そしてそのお客様にとって、行きたいと思うようなお店はどんなお店なのかを考えるわけです。
どうすれば、このお客様に満足していただけるか? それを一つひとつ考えていけば、お店の雰囲気も、器材も、メニューも、明確な目標に向かって、具体化して行きます。
人は自分の都合だけで考えがちです。お客様のメリットを考えているつもりが、いつの間にか自分の都合を押しつけてしまっていませんか? そして、そんな自分勝手な考えを顧客志向に転換していませんか? そのときに使えるのがペルソナです。
自分のつくりたいお店ではなく、お客様にきていただける、満足していただけるお店はどんなお店なのかを考えてください。
事業展開の構想によって「出店場所」も決まってくる
あなたが独立してお店をもったら、どんなふうに事業展開をしていきたいですか?一〜二人の店でじっくりのんびりやりたいのでしょうか。どんどん店舗を展開していきたいのでしょうか。それとも、ほどよく成長していきたいのでしょうか。
それによって、どこにお店を出すかが変わってきます。
夫婦ふたりでこじんまりとやるつもりのお店を、ターミナル駅のそばの路面店にする必要はありません。何を目指して、どんなお店にしていきたいのかを考えることで、お店をやりたい場所も決まってきます。
やりたい場所が決まったら、次は、そのエリアの相場観を養っていきます。物件の坪単価を調べたり、周りのライバル店を確認したりすることも必要です。