(※写真はイメージです/PIXTA)

インターネットやSNSの普及によって、私たちは日常的に膨大な情報に触れるようになりました。さまざまな情報が瞬時に手に入るようになった半面、不正確なものや誤解を招くようなものも混在しており、ユーザーには情報を選別するメディアリテラシーが求められます。特に医療分野は、誤った情報を掴むと取返しのつかない事態を招きかねません。本記事では、医師の小田切恵三郎氏による著書『真に受けると損をする 医療常識のうそ? ほんと?30』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、コロナの後遺症に関する情報の真偽について解説します。

コロナの後遺症は、コロナの薬では治らない

コロナにかかってからしばらく経っても体調が戻らない、症状が治らないという人が結構いるようです。

 

コロナの後遺症は、コロナの薬で治るんじゃないかと思っている人がいるみたいだと、この本の取材を受けるなかで知りました。ほかのどんなウイルスのときもそうだと思いますが、コロナが治ったあとにはコロナはもういません。コロナが残した見えない傷跡が、なんらかの症状を起こしている、その人を苦しめているということになります。

 

コロナにかかったあと、どのような症状があるのか、何が自分を苦しめているのか、症状をはっきりさせることが大切だと思います。

 

私の感じているコロナの後遺症は、ウイルス感染に伴う副鼻腔炎のトラブル、高熱により異常に活性化された免疫システムからくるトラブル、精神的なPTSDみたいなトラブルの3つに大別されるんじゃないかと思っています。私は専門の分野が耳鼻咽喉科なので、私の目から分かる範囲での考え方ですが、今度新しい感染症が起こったら、感染症科の先生だけでなく、耳鼻咽喉科や、呼吸器科などの複数の科の先生も交えた、医療チームで対策してほしいものだと思います。

3つの嗅覚障害

コロナの特徴的な症状として「匂いが分からなくなる」が注目を集めました。熱が下がって、体調もまあまあ回復したのに、匂いが分からないから味も分からない。人生の楽しみが減った、コロナの後遺症は怖いと世間でも騒がれました。

 

匂いを感じられなくなる嗅覚障害には3つの種類があります。

 

1つ目は「気道性嗅覚障害」といって、匂いを感知する嗅粘膜まで匂いが届かなくなった場合です。2つ目は左右の鼻の穴の天井部分にある嗅粘膜が障害を受けている「嗅神経性嗅覚障害」、3つ目は頭のけがや病気で脳にダメージを受けた場合に起こる「中枢性嗅覚障害」です。

 

これらのうちコロナと関係するのは気道性嗅覚障害と嗅神経性嗅覚障害とよくいわれていますが、多くのコロナ患者を診てきた私はほとんどが気道性嗅覚障害と判断しています。

 

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※本連載は、小田切恵三郎氏による著書『真に受けると損をする 医療常識のうそ? ほんと?30』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです

真に受けると損をする 医療常識のうそ? ほんと?30

真に受けると損をする 医療常識のうそ? ほんと?30

小田切 恵三郎

幻冬舎メディアコンサルティング

インターネットやSNSの普及によって、私たちの日常には膨大な情報があふれかえるようになりました。さまざまな情報が瞬時に手に入るようになった半面、その中には不正確なものや誤解を招くようなものも含まれています。著者に…

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