お兄ちゃん、もしかして偵察に来てる?東京23区内にいくつもの土地を所有する地主の父と2人で暮らす42歳・女性。「兄の訪問」に動悸が止まらないワケ【弁護士の助言】

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遺産が多ければ多いほど「相続争い」が起こる可能性は高まります。特に「不動産」を中心とした相続の場合は考慮すべき事項が多く、無策でいては、親の死によって今まで良好だった親族の絆がバラバラになってしまうことも……。相続を円満に進めるには、どのようなポイントに注意すべきなのでしょうか。そこで本記事では、母の死を機に実家へと戻り、今は父と2人で暮らしている亜弓さん(仮名・42歳)の事例とともに、円満な相続を実現するための具体的な法的対応について、相続専門の弁護士・板橋晃平氏が解説します。

公平に遺産を分割する「2つの方法」とは

3. 公平な遺産分割の方法(代償分割・換価分割)

すでに述べた通り、不動産を多数保有する地主の場合、遺産分割をする際、遺産となる不動産を誰が取得するかで揉めることが多いのですが、その理由としては、不動産ごとに評価額が異なるため、現物分割により相続人の数に応じて相続する不動産を割り振っても、相続人全員が納得できるような公平な遺産分割が難しいことがあげられます。

 

また、不動産を公平に分割する方法として共有分割といった方法もありますが、不動産を相続人全員で管理するといった煩雑な作業が生じることや相続人の誰かが共有物分割請求をした場合には結局不動産の所有権を相続人又は第三者に帰属させることになり、遺産分割後に相続人間で争いになりかねません。

 

民法ではなるべく公平な遺産分割を実現するための遺産の分割方法として現物分割や共有分割の他に代償分割と換価分割といった方法があるので、これらの分割方法について説明します。

 

(1)代償分割とは?

 

一部の相続人が不動産を単独で取得し、その代わりに他の相続人へ相応の金銭を支払う方式です。

 

<メリット>

  • 遺産である不動産に居住していた場合、そのまま住み続けることが可能
  • 共有名義によるトラブルを回避できる

 

<デメリット>

  • 代償金を用意する必要がある
  • 基本的には他の相続人の同意が必要となる。

 

(2)換価分割とは?

 

不動産を売却し、売却代金を相続人間で分配する方式。

 

<メリット>

  • 分配が明確になり、争いを防ぎやすい

 

<デメリット>

  • 居住していた不動産に住み続けることが難しくなる
  • 基本的には他の相続人の同意が必要となる。

 

最終的にどの方式を利用するかは、相続時の相続人の人間関係や意向に左右されますが、被相続人となるのみならず、推定相続人となる方も財産目録を基に推定相続人がどの遺産の取得を望んでいるかの話し合いをする際、円満相続を実現するためにはどのような遺産分割方法がベストであるか検討するうえで、上記のような遺産分割方法を理解しておく必要があります。

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